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2010.05.11

シンシア

シンシアという女性名には不思議なほど良い響きがあるようだ。
私は、岡崎律子さん(2004年に若くして亡くなられた)の「シンシア 愛する人」という歌が好きであるが、「うるわしのシンシア」で始まるこの歌のシンシアが誰なのかは全く分からなくても、美しい詩と曲が、この名前と調和するから不思議なものだ。
シンシアというのは洗礼名でもあり、歌手の南沙織さんは、この洗礼名でよく知られているが、それは、やはりこの名の響きが良いからであるのかもしれない。

シンシアは、ギリシャ語のキュンティアで、これは月の女神アルテミスの別名であるようだ。
キュンティアは、「キュントス山の」という意味で、キュントス山はエーゲ海のキュクラデス諸島の中のデロス島の中にある。デロスとは「光に満ちた」という意味である。
女神アルテミスは、太陽神アポロンの双子の妹で、2人はこのデロス島で、女神レトから生まれた。この島をアポロンが祝福したことで、「光に満ちた」という名の島になったと言われている。
アポロンもまた、別名をキュンテイオスという。
アルテミスは、アポロンの双子の妹だけあり、極めて美しいのだが、実は男が大嫌いで永遠に結婚する気もなく、男と交わることもおぞましく思っているようである。こういったことが、アルテミスの、ひいては、シンシアの清らかで美しいイメージになっているのかもしれない。アルテミスが男嫌いなのは、父ゼウス、兄アポロン共に部類の女好きで、女神、人間の女と見境なく手を出しては、場合によっては相手の女を苦しませるのを見ているからだと言われている。母レトも、大変な苦難の末、孤独にアポロンとアルテミスを出産したのである。

ギリシャ神話と日本の神話である古事記はよく似たところがあるが、特に、神々があまりに人間臭いところが共通しているようである。
ところが、決定的に違うのは、ギリシャ神話では人間は神が創ったのだが、古事記では、人間は神の子孫であることである。
ギリシャ神話では、人間を創ったのはプロメテウスだが、彼は男だけを創った。人間の女は、アフロディテの夫のヘパイストスが創ったパンドラという絶世の美少女から始まっている。
もっとも、ギリシャ神話でも、人間に命の息を入れたのはゼウスであり、その中に神の生命を宿しているということでは、さほどの違いはないのかもしれない。

心が静まれば、我々は内に神を感じるのではないかと思う。そして、心を静めるとは、世間の喧騒から退き、民衆の妄信や因習を捨てることである。
世に打ち勝ち、高貴な孤独の中にある時、人は神と一体であり、神そのものであるのだと思える。

偉大なる漫画家である、里中満智子さん、永井豪さんが描くギリシャ神話、古事記は、生き生きとした躍動感のある素晴らしいものだと思います。

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Comments

初めまして。いつも楽しく読ませてもらってます。

しかし美少女美少女とは言うけれど、不細工な女はもうどうにもならないってことですか?

一人の人を愛すならすべての人を愛す。誰も愛さないならすべてを愛さない。

美少女を愛すなら不細工も愛す、不細工に興味が無いなら美少女にも興味を示さない。

kayさんの言いたいのはこういうことですか?

Posted by: トミ | 2010.05.11 12:17 PM

★トミさん
美しいものを美しいと感じるのは自然なことです。
ただ、執着しないことです。

Posted by: Kay | 2010.05.11 09:39 PM

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