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2010.05.26

神話の力

神話というものは、心の中の物語だと思います。神話の神々は、心の1つの特性を表します。
しかし、神話は決して小さなものではありません。なぜなら、心が世界を創るからです。心には創世の力があります。
神話は壮大であると共に、実にリアルなもので、実際、神話に馴染むほど、そう感じてきます。
およそ、偉業を達成した者で、神話に通じていない者はいません。

エジプト、インド、ギリシャ、ケルト、中国、日本などの神話には、驚くほどの類似性がありますが、それぞれの地域の神話が別の地域に伝わったからと言うより、それ以前に、元々同じような神話が各地にあり、それらは容易く融合されてきたのだと思います。
国や時代による、文化や風俗習慣の違いというのは驚くべきほどですが、人間は根本ではやはり同じ心を持っています。
文化の表面的なものは、共同幻想である大衆心理が創ったものかもしれません。しかし、民衆の妄信や偏見を除けば、何も違いはありません。
人間を深く理解するためにも神話を知ることは重要であり、実際、神話に通じていることが知識人の条件であるとみなされることはよくあります。

キリスト教の原罪(人類が犯した最初の罪)は、人間が知恵の木の実を食べたことですが、ギリシャ神話では、人類初の女性であるパンドーラが、神々から贈られた箱(実際は壷に近い)を開けたことでした。パンドーラの箱には、この世の災厄が全て封じられていましたが、それが世の中に出て行きました。しかし、それはあくまで神からの贈り物であり、その中には、希望も入っていました。
CLAMPの人気漫画「カードキャプターさくら」は、このパンドーラのお話を基にしたものと思われますが、災いを味方にしてしまうのもまた心であることを示した新しい神話でした。

悩みや苦難がある時、神話を読んで解決のヒントを得たり、深刻な状況から救われることもよくあることです。
神話は、自分に必要なことをある神の特性としてさりげなく示してくれるからです。
また、人生の目的ともいうものを、やはり、ある神の特性として感じることもあります。
ギリシャ・ローマ神話の人気のある神といえば、やはりアポロンで、人間の1つの理想を示します。しかし、その双子の妹アルテミスともども、美点はあっても決して欠点がないわけではありません。何事にも両面があり、アルテミスは純潔を重んじるあまり、自分を慕う妖精の美少女に絶望を与えたこともありました。
知恵と戦いの女神アテーナーもまた人気のある神で、神々の王ゼウス(ジュピター)に匹敵するほどの力を持つと言われますが、ゼウスもそうであるように、時には不幸な出来事を起こしてしまうこともあります。しかし、それらもまた必然とも言えます。
私の場合、ギリシャ神話のエリゲネイア(曙の女神エオス)に心惹かれるものがあります。天の神々や地上の人間全てに光を与えると言われる神です。私は、エオスを、日本の神では、稚日女尊(わかひるめのみこと)という、天照大神の妹神と結びつけています。若く、みずみずしい女神の光は闇を払う曙の光のように感じます。私は、有名な天照大神の天の岩戸の話で、岩の中に入ったのはむしろ稚日女尊だったのだと思っています。あの出来事は、スサノオの所業で命を落とした稚日女尊の復活の儀式のようにも思います。また、稚日女尊が天照大神自身という解釈も可能で、天照大神の力の復活や、闇を払う曙の光としての権能の象徴にも感じます。

漫画の有り難さを強く感じます。それが、繊細で美しい絵を描くだけでなく、深い洞察力を持った偉大な漫画家の里中満智子さんの作品であるならなおさらです。ヘシオドスの神統記や、その他のギリシャ神話を読む前に読んでおくと、実に分かりやすくなるということもあります。

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Comments

Keyさん、こんにちは。
毎日興味深く拝読させております。
以前に一度だけコメントさせていただいたことのある
他力本願無為徒食です。
最近私も遅ればせながらアセンションというものに興味が湧いてきました。
そして個人的にはこれがアセンション問題を考えるにあたって
最も信頼するに足るのではないかと思われる情報に
巡り会うことが出来ましたのでご報告させていただきたいと思います。
2006年の12月にNHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」で取り上げられ、
同番組のスタッフによる「奇跡のリンゴ」という関連本が一時期
かなり話題になった方なので既にご存知でいらっしゃるとは思うのですが、
かつて絶対不可能と信じられていた完全無肥料&完全無農薬によるリンゴ栽培を
世界で初めて成功させた青森の農家、木村秋則氏が書かれた
「すべては宇宙の采配 (東邦出版 2009/07) 」という著書です。
この本で木村氏は宇宙人などとの遭遇体験や、UFOへの拉致体験を語っており、
そのなかで明らかにいわゆるアセンションを意味すると思われる情報を
彼を拉致した宇宙人や、幻想の中で会った“ギリシア神話に出てきそうな姿をした人”
からそれぞれ別々に受け取ったと証言されているのです。
そしてその期日は両方とも同じだったそうです。
ただしアセンションの具体的な期日を明かすことを彼等から固く禁じられているため
著書の中でも公表されていないのですが、2012年12月より少し先ではあるけれど、
それほど遠くない近未来に地球のカレンダーが終わると両者から告げられたそうです。
ただ非常に惜しいことに木村氏は肉食の問題の深刻さについては
まだあまり明確には認識されていらっしゃらないのです。
どうやら植物を愛するあまり、動物(家畜)の命と植物(農作物)との
命の重さに差を付けるという考え方に抵抗感があるようなのです。
しかしこの点を考慮に入れてもなお氏が人間的にも知的にも
非常に信頼の出来る方であることは間違いないと思っておりますし、
また彼が精神世界や宗教界などのいわゆる“アセンション・ビジネス”とは
全く無縁な現役の農家の方であることも、わたくし個人としては
彼の情報を信じるに足ると考える最も大きなポイントの1つとなっております。
少々長くなってしまいました。
今日はこれで失礼いたします。
Keyさんもどうぞお体を御大切に。

Posted by: 他力本願無為徒食 | 2010.05.26 at 03:25 PM

★他力本願無為徒食さん
木村秋則氏のことは、正直、全く存じませんでしたが、非常に興味深いですね。
ご紹介の本は、読むことになるかもしれません。
実は、私は、肉だけでなく、いわゆる新鮮な野菜や果物も人間に譲ろうと思っています。

いずれにせよ、どんな未来を選ぶかは自分次第であり、アセンションの結果どうなるかを、他人がどうこう言うことではないかもしれませんね。
大多数の人は消滅することになるかもしれません。
ギリシャ神話は、実にリアルで意味深いと思います。私もまだ初心者ですけどね。これと、古事記の研究を進めようと思っています。

Posted by: Kay | 2010.05.26 at 10:50 PM

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