先入観がないことの強さ
小学校の運動会で、帽子取りゲームや鉢巻取りゲームというのが、昔からよく行われていますが、ドイツのラベンスバーガー社の1927年以来というロングセラーの帽子取りゲーム(ボードゲーム)があり、何か関係でもあるのかなと思ったりします。
私が小学3年生の時、運動会で帽子取りゲームをしていた時のことです。背の高い男子生徒が襲い掛かってきましたので私は応戦しました。勝負は一瞬で、私がその子の帽子を見事奪い取って勝ったのですが、その後、ちょっと面白いことがありました。
帽子を奪われて負けた子が、ほとんどうろたえるばかりに驚き、帽子を取られた後にも関わらず攻撃してきます。負けを認識するのに時間がかかったようでした。そして、周りから注目されていることに気付きました。実は、その相手の子は、帽子取りでは無敵と言われるほどの猛者だったようです。
私は、そんなことは全く知らなかったのですが、それで、相手が負けた時の反応の謎も解けました。しかし、もし私がそんなことを初めから知っていたら、果たして彼に勝てただろうかと思います。
これが、よく言われる、先入観の無い強さ。言い換えれば、恐いもの知らずです。
若さの特権の1つに勇気を挙げても良いと思います。そして、それは、ものを知らないことで先入観がないためである場合が多いわけです。
つまり、やはり恐いもの知らずの良さというわけです。しかし、いかに恐いもの知らずとはいえ、あまりに実力とかけ離れたことに挑戦してケガをしたり、もっと大きな不幸に見舞われることもあります。それを防ぐのが教育の1つの役割ですが、教育され過ぎて慎重過ぎたり、臆病になり過ぎてもいけませんので、そのあたりのバランスは難しいかもしれません。
ところで、以前にも何度か書いたことがありますが、私はニートだった19歳の時、ジョセフ・マーフィーの「あなたも幸せになれる」という本を読み、自分の中に無限の力があることを知ることで楽々とニートを脱出しましたが、これが、年を取った人なら、ジョセフ・マーフィーの潜在意識の法則を見ても、なかなか信じられないかもしれません。
私の場合、子供の頃から魔法少女が大好きで、しかも、ただ萌えていただけでなく、超能力を扱った小説(特にH.G.ウェルズの「奇跡をおこせる男」)や、アーネスト・バトラーの魔法書を読むほどの熱の入れようで、超自然現象に抵抗がなかったことも幸いでしたが、やはり若い精神の良い面を認めたいと思います。もっとも、感性に必ずしも年齢は関係はなく、また、積極的に先入観や、その元である世間の因習や妄念を振り払うことで、むしろ、ただ若いというだけの人より良い成果を生む場合も必ずあると思います。
それに、騙されることも、必ずしも悪いことではありません。江戸末期の偉大な神道家、黒住宗忠がよくしていた話らしいですが、ある無邪気な男が、仙人になるためのデタラメの方法を聞いて、それを真に受けたのですが、彼がその通りにやったら本当に仙人になり、デタラメを教えた相手に感謝したという寓話があります。CLAMPの「魔法騎士レイアース」という漫画作品で、「信じることが力になる」とよく言われていましたが、信念とは魔術であるもののようです。
先入観を捨て、素直にジョセフ・マーフィーの本を読むことをお薦めします。ただし、必ず、マーフィー自身の著作を。
The comments to this entry are closed.
Comments
こんばんは。
学問的な知識も約にたつ、でも先入観、固定観念も増える。でバランスがむずかしいですよね。
Posted by: 雪 | 2010.04.21 11:46 PM
★雪さん
どこかの偉い学長さんが、正直に、「教育とは、ある偏見を別の偏見に取り替えること」と言ってましたね。
Posted by: Kay | 2010.04.22 09:38 PM