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2010.04.08

人生の奥の手を持つ

私が思うに、達人というのは、「奥の手」というものを持っている人だと思う。
必殺技と言っても良いが、あくまでさりげなく出せないといけない。つまり、いつでも使えて失敗のないものでないと役に立たないと思う。しかも、効果の方は抜群というものだ。

プロレスで史上最強と言われたルー・テーズにも奥の手があった。それは、ダブル・リストロックという、見た目は地味なただの関節技だ。しかし、テーズは、この技で、いつでも相手の肩を破壊することが出来た。本当に対戦相手の肩を破壊したことは一度もなかったようだが、その寸前であれば数百回とあるという。テーズの最強を支え続けたのは、この技であったと思う。
横尾忠則さんは、絵の背景に迷ったら赤に塗ると何かの本に書かれていたが、これも1つの奥の手と思う。そして、横尾さんには、赤に対する何か特別な思いがあるのだろう。岡本太郎さんも赤に対する強い思いがあったようだし、マグリットは青であるようだ。

そして、人生の達人といえば、私は丹波哲郎さんとアントニオ猪木さんを思いつく。
丹波さんの奥の手は、ものごとにこだわらないことと思う。猪木さんは、著書で開き直りの精神を書いていたことがあるが、これも丹波さんのこだわりの無さと通じるものを感じる。
お2人とも、その人間性の雄大さは並の人間を超越しているが、こだわらないことや開き直りを磨きぬいたからのように思える。
名前を知らない人も多いかもしれないが、岡潔さんという偉大な数学者がいた。海外では、岡潔というのは一人の人間の名前ではなく、数学者のユニット名だと思われていたくらいの傑出した実績のある数学者だったらしい。ところで、岡潔さんは奇妙なジンクス好きで、例えば、切り株に石を投げ、当たったか当たらないかで運勢を見たりしていたらしい。これも、心を定める1つの手だったと思う。岡潔さんは、道元の「正法眼蔵」を読み込んだ人だが、意味がさっぱり分からないのに20年間、それを座右の書としていたようだ。そして、ある日、一瞬にして理解できたという話がある。私が思うに、岡潔さんの顕在意識では正法眼蔵が理解できなくても、潜在意識の方では理解しており、彼を助けていたのだと思う。これも奥の手である。座右の書や座右の銘を定めるのも、人生の奥の手を持つことであろう。

何か1つのことでも、あるいは、人生全般でも、奥の手を持つことで自信が生まれ、余裕を持ち、楽しく目標を達成していけるはずだと思う。
逆に、奥の手がないと、自信がなく、結果、みじめで辛い人生になりかねない。
ただ、奥の手は、磨かないと役に立たない。しかし、磨くのは難しいことではない。こだわらないことも、開き直ることも、日々の心がけ次第で磨いていけそうだ。


【因果応報の法則】
丹波哲郎さんの名著として誉れ高い著書で、科学者が自書で紹介しているのも何度か見たことがあります。
丹波さんの本は、その雄大な人間性により、読めば心が晴れるものが多いと感じます。

【鉄人ルー・テーズ自伝】
本日の記事で書いた、テーズの「奥の手」ダブル・リストロックは、彼がそれを習得した過程が、なんとも凄絶で感動的と感じました。秘話といえるものと思いますが、テーズ自ら詳述しています。

【あなたも金持ちになれる】
ジョセフ・マーフィーの本には、人生の奥の手のヒントが満載です。マーフィーの、この後の本で、著名な科学者が本書を絶賛したことが明かされています。ただのお金儲けの本ではなく、深い叡智が込められた本で、渡部昇一さんも留学生時代にこの本に巡りあって人生を変えた、つまり、人生の奥の手を得たのではないかと思います。

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