« 世間に騙されずに生きる | Main | 優美な悩ましさ »

2010.04.15

真の内向性

内向的という言葉があり、これには悪いイメージがあるが、本当の内向性は素晴らしいものだ。
外交的であることは悪くはないが、それはあくまで二次的(従属的)でないといけない。
外交的であることが一次的であったなら、それは、心が外にさ迷い、内なる自己から外れることなのである。
富は良いものだが、慎ましさを知っていないと、欲望に滅ぼされる。
激しく生きてこその人生だが、心の平安がなければ、帰る港がない。

世間で言う内向的とは、単に外部を恐れて心に壁を作った状態に過ぎない。
詩人というものは直観に優れたものである。そして、いかなる時代、場所であっても、詩人が共通で使うキーワードは「進め」だ。
彼らは、進むという言葉によりどんな動きを感じているのだろう。優れた詩人であれば、それは内に向かうものだと思う。
内である心身の中に進むことは、高い場所に進むことだ。
ピラトがイエスに言った。「ユダヤの王よ、お前の王国はどこだ?」
「私の王国は地上にはない。あるとすれば遠い彼方だ」
この言葉から、イエス宇宙人説を真面目に唱えた者がいたくらいだが、イエスの言う王国とは、自己の内という意味だ。

夢の中でどんな世界が現れようが、それは自己の内にあるものであることは納得できると思う。
そして、それは目が覚めていると思っている時も変わらない。
それを忘れないために、江戸川乱歩はあえて、「うつし世はゆめ、よるの夢こそまこと」といい続けたのかもしれない。
外の世界は、自分が内で作ったものであり、恐れてはならない。
現在の外的世界を恐れなくなった時、あなたには希望の世界が訪れるだろう。


【荘子】
我々は夢を見ているに過ぎない。荘子の教えは、それが前提であるように思えます。

【アイアムザット】
あなたは人生という夢を見ているだけ。全てを夢と知り、動じてはならない。では、確信できる唯一のこととは何か?

【方法叙説】
全ては理性で疑える。疑えるなら、全て虚偽である。では、疑い得ない唯一のこととは?

【あるがままに】
目が覚めていようが、夢であろうが、世界は実在ではない。世界が存在するという虚偽が破られた時、自己を知るだろう。

【眠りながら成功する】
いかにインドの聖者が素晴らしくても、生涯、ふんどし1本の所有と諦めることはなかなか出来ないに違いない。
内を知れば、外の世界など自由自在だが、それはものの数ではない。

↓応援していただける方はいずれか(できれば両方)クリックで投票をお願い致します。
人気blogランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ

|

« 世間に騙されずに生きる | Main | 優美な悩ましさ »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 真の内向性:

« 世間に騙されずに生きる | Main | 優美な悩ましさ »