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2010.03.13

成功法則を信じられない人へ

「引き寄せの法則」や「ザ・シークレット」、「潜在意識の法則」などの成功法則が信じられない人も多いのではないかと思います。
「これらを教える本の著者や、DVD等の製作者達は、馬鹿な人達をその気にさせて儲け、ほくそえんでいるのだ」と思っている人も少なくは無いと思います。
数多くある成功法則は、本物でしょうか?
珠玉混合で、良いものも悪いものもあるのでしょうか?
私は、そんなことはどうでも良いと思います。

我が国でさえ、あまり知られていませんが、江戸末期に黒住宗忠という、偉大な神道家がいました。
この宗忠が好んで話していたお話があります。仙人になりたがっている者に、誰かが仙人になるためのデタラメな方法を教えます。しかし、教えられた通りにやってみたら本当に仙人になったというものです。
実は、こういったお話は、お伽噺にもよくあると思います。
また、浄土真宗の開祖である、親鸞聖人のこんな話が、「歎異抄」にあります。
浄土宗の教えは、「ナムアミダブツ」の念仏を唱えさえすれば極楽浄土に行けるというもので、修行をする必要も、善行、徳行を積む必要も一切ないばかりか、悪人であっても、ただ念仏をしさえすれば良いのです。
唯円という修行者が、親鸞聖人に、自分の信心が足りないのではないか、つまり、この教えを心の底から信じていないかもしれないことを悩み相談します。
すると、親鸞は、だいたいこんなことを言います。
「私も、圧倒的な確信があるわけではないのだよ。だけど、私は、法然上人から教わったこの念仏の教えを信じるしかないのだ。だって、難しい修行を達成するような能力はないからね。だから、たとえ法然上人に騙されているとしても、それで良いのだよ」

確かに、世の中には怪しい教えも少なくはなく、実際に、そういった教えを説く教祖等が逮捕されるという話もあります。
しかし、教祖等の指導者が逮捕されたような団体の教えを信じて立派なことを達成した人も、本当は少なくはないのです。
あるインドの聖者は、悪意のあるような教えの中にも真理はあるものだと言います。
タオイストで知られる英文学者で詩人、画家の加島祥造さんは、嘘のない真理はないとまで言います。

誰がなんと言おうと、信じたいものを信じれば良いと思います。
ただし、最低限、自分を守る知恵だけは持っているべきです。
あまりにお金のかかるものや、やりたくもないことを強要される教えは、それが悪いとは言いませんが、他をあたった方が良いかもしれません。
お金のかからない、素晴らしい成功法則が沢山ありますから。
ただ、いかにお金をかける必要がないと言いましても、書籍やDVDを買うお金程度をとやかく言うのは、成功法則以前の問題ではないかと思います。


マスターの教え
税込でわずか1050円で、すぐに読めるので、時間やエネルギーを使い果たすこともありません。
そして、闇雲に信じることをむしろ戒めています。
一般的な意味でも、学ぶべきことは多く、まずは、この本から始めるのも良いと思いますが、これが究極の1冊になることも珍しくはないと思います。

信念の魔術
1948年に出版され、現在も世界中でロングセラーを続ける本です。
著者ブリステルは、疑うことが専門ともいえるジャーナリスト上がりで、本書でも、その鍛え上げられた慎重さを強く感じました。
その著者が、長い年月をかけ、自ら体験し、多くの人々に実践させて確信したことを文章にしたもので、非常に好感の持てるものであると思います。

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Comments

いつも拝見しています。
ふと思ったのですが、本の紹介の時、「 」 をつけられた方がより見やすくわかりやすいかなと思いました。
携帯からブログを見ている人には本のタイトルに気づかない人もいるのではと思いました。

コメント欄にはのせないで構いません。失礼しました

Posted by: レッド | 2010.03.13 09:10 AM

★レッドさん
なるほど、本当ですね。
適切なご指摘、ありがとうございました。

Posted by: Kay | 2010.03.13 11:04 PM

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