« 日々の糧 | Main | 運命は変えられるか? »

2010.03.28

青い鳥

モーリス・メーテルリンクの「青い鳥」を知らない人は滅多にいないと思う。
しかし、このお話は、「本当の幸せは家庭の中にある」とか、「青い鳥症候群」といって、いつまでも夢を追いかけて現実を見ようとしない人のことを指すなどのすり替えが行われてしまっている。
そのせいか、これは知らない人が多いのであるが、メーテルリンクは偉大な思想家である。彼が、そんなつまらないことを言いたいはずがない。

「青い鳥」は旧約聖書の「ヨブ記」のように、真実の自分に目覚める過程を描いた物語である。
幸福を象徴する青い鳥が存在する身近なところとは、心の深奥のことである。
幸福を外側の世界に捜し求めて悲惨な目に遭った後、我々は、真の平安が我々の内側にあることを発見することでようやく安らぐのである。
我々の内側にあるものこそ、宇宙そのものであり、無限の力である。
ジョセフ・マーフィーの著書のタイトル“The Cosmic Power Within You”(邦訳「人生に奇跡を起こす」)、“Within You Is the Power”などが、そのことを見事に表現している。
Withinは、あまり見慣れない英単語であるが、Inside(内部、内側)と同じ意味だ。
自分の内部に大いなる力があることを知ることが、真の目覚めであり、悟りである。そして、大いなる力と協調する術を知った時、我々に不可能はなくなる。「ヨブ記」は、それを教えるための物語である。
ジョセフ・マーフィーは、1959年の著作“Living without Strain”(邦訳「あなたは不安なしに生きられる」)で、「ヨブ記」を見事に解説したのだが、絶版であるようだ。非常に残念である。


【Living Without Strain】
邦訳「あなたは不安なしに生きられる」の洋書。きれいな古書があるように思われる。
マーフィーの英文はシンプルで、案外に原文の方が分かりやすいかもしれないと思う。

【青い鳥 [DVD]】
冷戦時のアメリカと旧ソ連が、最高のスタッフを集結させて制作した歴史的映画作品。
俳優、ダンサー、音楽家、美術家など、皆、当時の世界の第一級揃いで凄いが、ミチル役のパッツィ・ケンジットは、後の英国のバンド、エイス・ワンダーのボーカル。「青い鳥」当時、8歳のパッツィが愛らしい。
この人類史上重要な作品で主役を務めたエリザベス・ティラーは貫禄十分で、ジェーン・ホンダも美しかった。

【貧者の宝】
内側にある無限の力について語る、偉大な神秘思想家メーテルリンクの珠玉のエッセイ。

【人生に奇跡をおこす】
原題“The Cosmic Power Within You”。我々の内側には無限の力があり、それと協調し、その偉大な力を引き出せれば不可能はないことを一貫して説き続けたマーフィーの1968年の書。実用性と聖なる教えのバランスが見事と思う。

【思い込みをすてなさい!―人生に奇跡を起こす法則】
上記「人生に奇跡をおこす」の文庫版。

↓応援していただける方はいずれか(できれば両方)クリックで投票をお願い致します。
人気blogランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ

|

« 日々の糧 | Main | 運命は変えられるか? »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 青い鳥:

« 日々の糧 | Main | 運命は変えられるか? »