勇気と温かい職場があれば
ニュースなどでよく、「働きたいけど仕事が無い」という話を聞きますが、みんな、本当に働きたいのだろうかと思います。ただ、お金を必要としているだけではないのでしょうか?
また、基本的には働きたいという意欲があるとしても、経済至上主義社会では、ほとんどの仕事は、利益優先、効率優先の奴隷の仕事です。そこで働く人達の心は荒れやすく、人間関係も、表向きはともかく、冷え切った、ギスギスした(ゆとりがなく堅苦しい。親しさが無い)ものになり勝ちです。
まして、引きこもり気質の人は、働きにくい職場が多いでしょうし、引きこもりとまでの自覚がなくても、おとなしい人や不器用な人は辛い目に遭い勝ちかもしれません。
それでも、働いて鍛えられていけば、少しは要領を身に付けたり、心がタフになったりもするかもしれませんが、最初の一歩を踏み出せないことも多いようです。
少しでも楽に働くためには、基本的に2つのことがあれば良いと思います。
私の経験からお話しましょう。
私の最初の職場がそうだったのですが、そこにいるのは親切な人達ばかりでした。
私は、学校をやめて数年引きこもっておりましたが、ある時、働く気になりました。なぜそんな気になったかは後で書きましょう。
しかし、働く気になっても、やめた学校が何かしてくれるはずもなく、親も1つの会社だけに勤めていた人なので、そういった世間のことは実質的に全く分からず、適当な友人や知人もおらず、全て自分でやるしかありません。私には、希望する条件も何もなく、入れてもらえればどこでも入るつもりでした。だから、入れてもらえそうなところから当たりましたので、すぐに仕事は見つかりました。今でも思いますが、仕事というのは、選ばなければいくらでもあると思います。
そして入った職場ですが、当然ながらエリートなんてのは一人もおらず、世間でいうところの落ちこぼれや落伍者、社会的不適合者ばかりでした。大卒なんてまさかおらず、中卒も普通でした。しかし、そんな人達が実に親切で温かい人間性を持っていました。私のほんの少しの先輩に、見かけはまさにお堅いサラリーマンという雰囲気のおじさんがいました。それが、私以上の引きこもりで、全く話ができないのですが、周りの人達が一生懸命、話しかけようとするのでした。私はその後、世間的にはまともな会社に移り、やがて、上場企業に入り、さらに、全員、有名大学、大学院卒の会社に入りることになりましたが、そういった会社では絶対にありえないことでした。おそらく、後で最も懐かしく思い出す職場は、最初の職場であると思います。
特に引きこもり気質の人が就職する時には、条件など度外視して、親切な人達がいる職場を願うべきと思います。贅沢しなければ、給料なんて安くてもやっていけます。その最初に入った職場には、かなりの借金を抱えている人すらいました。世間的には見下されるような職場で、いわゆる暴利を狙うことのない仕事では、そんな職場はあると私は思います。
さて、初めの方で書きましたが、引きこもっていた私が働く気になって理由は、これまで、このブログで何度も書いた通り、ジョセフ・マーフィーの本を読んだからでした。マーフィーの本は、彼自身の著作だけでも(解説本も多い)10冊以上翻訳が出版されていると思いますが、私が最初に慎重に選んだのは、「あなたも幸せになれる」(文庫化した際には「努力嫌いの成功法」に改題。原題は「宇宙の活力」)でした。これは、現在も愛読しており、この本のおかげで、私はほとんど苦労せず、やってこれました。
数多くあるマーフィーの本で共通して説かれるのは、人間が誰でも持っている潜在意識の中には無限の力が秘められており、それに任せれば不可能はないということです。
すぐに潜在意識に任せることができれば、ただちに何事もうまくいくはずですが、長く生きている人ほど心が固くなっていますので、場合によっては大変です。私は、最初にこの本を読んだ時は19歳でしたが、もう十分に偏見を持っていました。それでも、わずかの効果があっただけだとしても、ある程度はうまくいったわけです。
私の場合、何はさておいても、ジョセフ・マーフィーであったと思います。
尚、私はある時期、マーフィーなどの成功法則の批判者になりました。少しばかり世間でうまくいくようになり、世間知というものが大きくなっていたのだと思われます。しかし、慈悲深き神がその反動を逆境という形で与えたのかもしれません。以前より、冷静な自信を持ってにマーフィーの法則を捉えるようになりました。
【あなたも幸せになれる】 私が最初に読んだマーフィーの本で、私のバイブルです。自分の中に無限の力があることを自覚するのに、最も有効なものだと思います。 | |
【マーフィー 努力嫌いの成功法】 上記、「あなたも幸せになれる」の文庫版です。原題は“THE COSMIC ENERGIZER:Miracle Power of the Universe”(宇宙のエネルギー供給者:この世の奇跡の力)という壮大なものです。宇宙の活力とか、宇宙電源といったような意味でしょうか? | |
【眠りながら成功する】 マーフィーの成功法則の、最も代表的な本です。翻訳は、大島淳一さんこと、あの渡部昇一さんです。渡部さんも、若い時からのマーフィー心棒者です。マーフィー法則の論理的理解に最適です。 文庫版もありますが、文庫版は2冊に分かれますので、こちらが便利かもしれません。 | |
【マーフィー 眠りながら巨富を得る】 「眠りながら成功する」の実践編と言われることもありますが、分かりやすさや実用性が高く、非常に親切に書かれている雰囲気を感じました。 おそらくは、マーフィーも(私もです)尊敬していると思われる、アメリカ最大の思想家エマーソンの引用も適切になされており、好感が持てました。 |
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Comments
私もKayさんと似たような経験があります。
私の場合ひきこもりとか対人恐怖症とかはないのですが
世の中と自分の基準のズレが酷くて、その上昔は仕事が
できない人間でした(苦笑)
そんな私が初めてまともな会社として入った(といっても派遣)
ところは誰もが知るような大手ホテルの配膳で
毎日のように怒られ怒鳴られ、それでもできの悪かった私を見捨てずに指導してくれた先輩や、
いつもフォローしながら本当に天然だなぁっていつも優しい目で見てくれる人たち
特にパティシエのおじさん達には本当にちやほやしてもらってケーキやフルーツを食べさせてくれたりと、
はてはユリちゃんはベーカーのアイドルだよねなどという冗談がでるほど良くしてもらって
本当に今でもそのホテルに戻りたいくらい私にとっては大切な思い出です。
なんていう懐かしいことを記事を読みながらしみじみ思い出してしまいました。
今は絵の関係の仕事で業種自体違いますけど。
親切な人がいる職場を希望するっていうのは本当に大切なことですよね。
そういった職場で得られるものって本当に多いと思います。
Posted by: ゆり | 2010.03.17 03:14 PM
★ゆりさん
私の、その最初の職場は、社会の掃き溜めのような、ゴミみたいな連中も多いところで、パティシエなんて存在すら知りませんでしたね。
でも、温かい人達がいたところは共通するようですね。
Posted by: Kay | 2010.03.17 10:59 PM