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2010.01.22

考え続ける力

最近、このブログでもよく話題にする、ロンダ・バーン女史の「ザ・シークレット」には、良い気持ちでいると良い波動を宇宙に放射し、良い出来事を引き寄せるとあります。
このことについて少し考えてみましょう。

ロックを聴いていれば良い気持ちだという若者は多いと思います。
だからといって、ずっとロックを聴いていても、それで豊かになることはありませんし、何か良い事が起こるとも思えません。
ところが、同じくロックに熱中する若者の中に、自ら偉大なミュージシャンになる者もいます。
この違いは何でしょうか?

私が尊敬するジャイアント馬場さんの本を読んでいて、良いヒントがありました。
ジャイアント馬場さんが、最高のプロレスラーだと言ったのは、バディ・ロジャースというアメリカ人レスラーでした。背は高くありませんでしたが(180cm)、素晴らしい肉体美な上、ニヒルな雰囲気の金髪のイケメンで、女性ファンに対する演出にも力を入れました。その成果があって、当時はまだ少なかった女性ファンを激増させ、男性ファンの支持も高かったので素晴らしい集客力を誇りました。
重要なのは、馬場さんはロジャースを、「最高のプロレスラー」とは言いましたが、「最強のプロレスラー」とは言っていないことです。
実力的にも、ロジャースは、当時世界最高峰と言われたNWA世界ヘビーチャンピオンに、実力者パット・オコーナーを破ってなったのですから、間違いなく強かったのでしょうが、強いだけなら、もっと上が沢山いたと思います。(オコーナーがロジャースに敗れたのは事故みたいなところもありました。ただ、曲がりなりにも、その後も長期間王座を防衛し続けました。)
ではなぜ、バディ・ロジャースは最高なのでしょう?
馬場さんは、「彼はいつも考えていた」と言います。
プロレスラーは、試合会場のある都市へ移動する電車やバスの中では、ほとんどが、仲間同士でお喋りしたり、酒を飲んだり、トランプでゲームをしたり、あるいは、眠ったりしていますが、ロジャースはいつも一人で一生懸命考えていたと言います。それはほとんどが試合のことのようでした。馬場さんはロジャースにそのことを聞いてみたのかもしれません。そんなロジャースのことが気になるのも馬場さんの素晴らしいところだと思います。
ロジャースが考えていたのは、試合に勝つための作戦はもちろんですが、どんな試合展開にすれば客が喜ぶだろうかとかも熱心に考えていたようです。馬場さんも、後にプロレス団体の経営者になってからは、ファンを責任を持って満足させないといけなくなりましたので、1人の選手としてそんなことを一生懸命考えていたロジャースに感心したのかもしれません。
馬場さんは、「いつも考えているやつと、そうでないやつでは、そりゃ、差がついてくる」と言います。
ロジャースはとりとめのないことを考えていたのではありません。建設的、創造的なことを考えていたのです。

普通の人は、頭を使って考えることが嫌いです。毎日同じことをやって、ただ反応するだけで生きたいものです。それがある意味、人間の性行です。
しかし、ロックを聴いて喜んでいるだけの者と、同じロックを聴いても何か考えている者ではやはり違ってくるのです。

コリン・ウィルソンは、どうすれば人々が生き生きと情熱的に生きられるのか?惨めな気分を打ち破り、人生を素晴らしいものだと感動しながら生きられるのかと、そればかりを考え続けました。おそらく、10代の頃からです。
それで、23歳の時、「アウトサイダー」を書き、一夜にして世界的作家になりました。
世界的心理学者アブラハム・マズローとも親交が生まれ(マズローがウィルソンの著作を読み、手紙を送ってきた)、大学のマズローの教室で講義し(ウィルソンは15歳で学校をやめています)、自分の目標を大きく前進させました。
このように、何かで成功した人というのは、きっと、自分が使命感を持てる何かについて、そのことばかりを考えているはずです。
イチローなど、ほとんど野球のことばかり考えているに違いありません。

建設的、創造的に考え続けることができるかどうかが重要なのではと思います。


超越意識の探求―自己実現のための意識獲得法
「アウトサイダー」を書いた23歳の時から、70歳を過ぎてこの本を書いた時も、ウィルソンの志は変わらず、人々が真の意識に目覚め、内奥のエネルギーを汲み出し、活発で刺激的な人生を獲得して欲しい・・・そのための、天才ウィルソンが生涯を賭けた研究の集大成とも言えます。私などは、あとがきを読んだだけで、痺れるほど感動しました。

賢者の石
小説にすることで、ウィルソンの自由な発想が最大に活きた作品と思います。老婆のようだった女性が、ある処置を施すことで輝くような美女に生まれ変わるのは、別にこのお話にある乱暴な方法を用いるまでもなく可能なことであり、それが、本書の、そして、ウィルソンの目指す真のテーマであると感じました。また、小説としての面白さも抜群と思います。

ザ・マスター・キー
「考える」ことの価値をこれほど鮮烈に説いた本は見たことがありません。
もしかしたら、ビル・ゲイツは本当に本書をバイブルにしていたのかもしれないと思いました。
「ザ・シークレット」でも、特に重要に扱われていた人類の至宝とも言える、1917年出版のチャールズ・ハアネルの書。

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Comments

コリン・ウィルソンの著書は 奇しくも
 『賢者の石』 だけ読みました。
フィクション 即ち長編小説でありながら
 主人公の探究が そのまま
  実践哲学にもなっているという
 とても ユニークな作品でしたね。

  もう 売ってしまったので確認できませんが
 たしか 最後は
ラヴクラフト風の古代生命体を覚醒しかけてしまう
 という 途轍もない お話だったような気がします。

ところで
 勝ち方だけではなく 見せ方
つまり お客様へのプレゼンまで絶えず考えていた
 ということでは

  長嶋茂雄さん……

 内野ゴロを受けても
ただ ファーストに投げるだけでは スリルがないので
(お客さんがハラハラしないので)
  ギリギリのタイミングまで球を放らずに
 二塁方向へ動きながら 時間を稼いでいた
という サービス精神の持ち主でしたね。

 ちなみに ジャイアント馬場さん って
その長嶋さんとも時期を同じくしていた
 巨人軍のピッチャーでしたよね。
晩年は絵の勉強までなさったんですか?

 いやあ
  恐るべき 向上心と成長意欲……。

 私も 絶えず そうありたいものです。

Posted by: Minr Kamti | 2010.01.22 at 09:40 PM

★ Minr Kamtiさん
誰だったか、馬場さん、長嶋茂雄さん、そして、昭和天皇の3人のみがもつ、巨大な人間の徳性があると言ってたのを思い出しました。
いずれも、凡人には理解し難い偉大な存在だと思います。

Posted by: Kay | 2010.01.23 at 10:53 AM

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