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2010.01.31

嘘の中の本当

先日、現在の漫画、アニメには非常に精神性の高いものも出てきており、それを見た子供達が宇宙の真理に目覚めてしまうことがよくあると書きました。

ただ、精神性の高い漫画、アニメ作品であったとしても、その作品にも不純物がかなり含まれています。それを調製しながら見ることが出来て初めて、その中にある光に感応できるわけです。
子供の場合、大人が妙な誘導や干渉をしない限り、無意識に難なくやってしまいます。

しかし、そういったことは、漫画、アニメばかりではなく、聖書や仏典なども例外なくそうなのです。
相当な昔から、聖書や仏典、あるいは、その他の聖典も、全て歪められ、不純物が混ざってしまっています。権威あるとされるものほどそうです。
旧約聖書や古事記といった、神話の形で書かれたものは比較的良好な状態で残っていますが、これらは、ある程度の年齢の者が純粋な心で読まないと真の意味が分かりません。

漫画やアニメの場合は、これが商品であるということ自体が悪いということはないのですが、売ることを作品の内容より優先させた場合には作品の質そのものが低下します。作品の周波数が下がるのだと思います。

明治、大正の偉大な教育家、岡田虎二郎が、「聖書よりイソップに良いことが書かれている」と言ったのは、イソップの方が不純物が少ないという事情を言っていたのだと思います。

ただ、我欲が無く、謙虚であれば、何を見ても素晴らしい気付きを得ます。いわゆる「自分以外は皆師」という状態になります。しかし、逆に言えば、我欲が強かったり、謙虚でないなら、何からも学べません。
ニサルガダッタ・マハラジは、まがい物にもいくらかの真理はあると言いました。本の場合、完璧なものは無いでしょうから、良い結果を得るには、やはり我欲の無さや謙虚さが必要ということだと思われます。

世界的ヒットの成功哲学「ザ・シークレット」は素晴らしいものではありますが、当然不純物も多く、ある程度、我欲を抑えた謙虚さを持ち、「賢く」読むことが必要です。
「ザ・シークレット」に対する警句や批判にも、まっとうなものもあります。
「ザ・シークレット」は、「嘘も方便」的なところもあり、善意と思いますが、嘘もあります。
ただ、タオイストの詩人、英文学者の加島祥造さんはこうも言っています。
「嘘のない真理はない」「老子は嘘つきだが、荘子は大嘘つきだ」
もちろん、加島祥造さんは、老子、荘子を敬愛しています。

「あんた自体が1つの大きな嘘」
~アニメ「ノワール」より。ミレイユ・ブーケが夕叢霧香(ゆうむらきりか)に言った言葉~

我欲のない心の純粋さ、謙虚さをもたらすのは、「決心」です。
単に我欲を無くそう、謙虚になろうなどと考えると、むしろ、様々な欲に飲み込まれます。

「俺もな、考えが甘かった。アウトローで働くってことは、俺が考えていたほど生易しいことじゃなかった。だけど、それが何だってんだ。決めちまったものは仕方がないじゃないか」
~アニメ「灼眼のシャナII」より。佐藤啓作が田中栄太に言った言葉~

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Comments

こんにちは。でるおです。
私もシークレットDVD観ました。
一言で言えば、引き寄せの法則があり、
思考、願いは強く思えば現実化するということですね。

木曜日に初めてのお伊勢参りができました。
DVDを観ながらどうしても神様、宇宙的なものと
重ねながら見てしまいました。

毎日、神様に手を合わせて願いを聞いてもらうことは、
同時に自分の潜在意識に呼びかける効果があり、
日々積み重ねる事により言葉や生活が変わり、
結果が変わってくるということですかね。

今まで私は、神様への願いは何か第3者に
依存するような側面で捉えていましたので、
「形ないものに拝んで効果あるのかな?」
「またうちの婆さんが仏壇に向かって
何か言ってるわ。」と半信半疑で、
信仰、宗教にあまり興味ありませんでした。

ただ今回の伊勢参りを通じて、
この世には何か大きなものがあるぞと思いました。
自分、神様、宇宙パワー、言霊、祓詞とは
どんなものかをもっと勉強し信じてみたくなりました。

また色々教えてください。長文失礼しました。

 でるお

Posted by: でるお | 2010.01.31 01:03 PM

お久しぶりです。
kayさんの影響を受けて本格的に小食をはじめたりりぃです。
加島祥造さんの話がでてきたのでついコメントしたくなってしまいました。

ご存知かもしれないのですが、加島さんは「求めない」という詩集を出していらっしゃいます。
とても洗練された言葉でつづられており、
大切なことが書かれていると感じたので一日一食を始めた頃に朝や昼休みに音読しておりました。
(今は無理せず「一日二食のなるべく小食」を心がけてます)
私も無私無欲でありたいと思います。

>単に我欲を無くそう、謙虚になろうなどと考えると、むしろ、様々な欲に飲み込まれます。

「ノワール」は知らなかったのですが、この言葉は正にその通りだと思います。
NLP(神経言語プログラミング)では、
「〜しよう」という肯定の言葉しか脳は受け取ってくれないので、
「〜しないようにしよう」というのは脳にとって不快なんだそうです。
ただ、肯定の言葉を使っても、うまく使わないと逆効果になるときもあるようです。

NLPについてはごく最近知った事なので偉そうな事は言えないのですが
知識が増えると点と点が繋がっていくのが分かって面白いですね
もっと色んなものに首を突っ込んでいこうかなと思いますw
乱文失礼しました

Posted by: りりぃ | 2010.01.31 04:12 PM

こんにちは、陳胡痒さんのところからリンクしてきました。

漫画やアニメの制作者自身は、観る側が妄想するほどには深いところまで考えてはいないのではないでしょうか?

昔、宮崎駿監督が「もののけ姫」でのインタビューで、
「観客がどうして感動しているのか解らない。」
みたいなことを言ってたはず。(ちょっと記憶が曖昧ですが)

自分が感動させたかった(言いたかった?)ポイントと、
観客が実際に感動したポイント、が違うと

この辺、どうでしょう?(^_^;

Posted by: りっく | 2010.01.31 07:52 PM

★でるおさん
私は、「ザ・シークレット」に関し、「強く思えば現実化する」というのは、あまり感じませんでした。
それよりも、高い波長の思念を宇宙に放てば、同種のものを引き寄せるということを強く納得しました。
よく、「ありがとうございます」と言いさえすれば良いことが起こるという人がいますが、シークレットでは、「何かに感謝しろ。今着ている服でも、これを見ている目でもいいから」と言っているのが本当だと思いました。

明るく、愉しい気分でいることが何より大切ですが、エゴの思いにとらわれていると、愉しいことはないと思います。

神さま、あるいは、宇宙は友人のように優しいというアインシュタインの言葉も印象的でした。


★りりぃさん
私も「求めない」は愛読しております。
素晴らしい真理であり、音読されていると、魂と共鳴してくるはずと思います。
私は、NLPは初期のリチャード・バンドラーのものしか知りませんが、随分、世話になったと思います。今は、あまり知らないのですよ。

1日2食くらいが丁度良いと思います。
私は、むしろ間食しないこととを薦めていますが、人間には甘いものも必要ですので、決まった時間に決まったものなら良いと思っています。
私は甘いものが大好きです(笑)。


★りっくさん

>昔、宮崎駿監督が「もののけ姫」でのインタビューで、
>「観客がどうして感動しているのか解らない。」
>みたいなことを言ってたはず。(ちょっと記憶が曖昧ですが)

それが全く自然なのだと思いますよ。
顕在意識で狙った通りに観客を感動させる名作なんてありえないです。
私は、宮崎駿さんは、決して否定的な意味でなく言ったのだと思います。

>自分が感動させたかった(言いたかった?)ポイントと、
>観客が実際に感動したポイント、が違うと

違って当然と思います。
同じだったらむしろおかしいです。

制作者と鑑賞者では、バックグラウンドが全く違うわけですから。
たとえ、本質的には同じ普遍的真理を、制作者と鑑賞者が感じていたとしても、全く別の形で感じるはずです。

Posted by: Kay | 2010.01.31 08:50 PM

でるおです。
宇宙は友人のように優しい。
素敵ですね。賢者の言葉はどれも良かったですね。
(本も良いけどDVDも良かったです。)

私も宮崎駿さんの話でひとつ。
大分県日田 風早というホテルに宮崎さんが
宿泊に来たときに亭主が深夜のラウンジで聞いた
話らしいです。(地元紙の小さいコラムより)

宮崎監督:「映画は全ての人に喜んでもらいたいけどそれは無理 
いつも心に浮かべる人がいてその人に喜んでもらえたらナ~と一生懸命作るんですよ」

Posted by: でるお | 2010.01.31 11:44 PM

★でるおさん
DVDは、やはり映像の威力を感じます。

宮崎駿監督のお話、良いですね。
中日ドラゴンズの落合監督が現役時代、奥さんの誕生日に必ずホームランを打った話を思い出します。
シーザーもクレオパトラのために戦に勝ちました。

まあ、それだけでもなかったとは思いますが。

Posted by: Kay | 2010.02.01 06:37 AM

全盛期の落合は凄かった。
誰かの為にという力はとんでもない
パワーを生み出すようですね。

Posted by: でるお | 2010.02.01 10:15 PM

★でるおさん
たとえどんなに小さいものでも、守るべきものがある人は強いと思います。

Posted by: Kay | 2010.02.01 10:45 PM

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