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2009.12.17

民話の知恵

明治、大正の偉大な思想家で、「岡田式静坐法」で知られた岡田虎二郎は、明治34年に米国に渡航し、膨大な数の優れた文献を読破した。
虎二郎は、ソクラテス、孔子、イエス、二宮尊徳を師としていたというが、ある時、「聖書よりイソップに良いことが書かれている」と言ったことがあるようだ。

イソップとは、言うまでもなくイソップ寓話のことで、古代ギリシアの奴隷であったイソップが書いた寓話(教訓を秘めた短い物語)である。
イソップ寓話はイソップ自身が創作したものばかりでなく、古くから伝わる民話が多数取り入れられているようだ。
17世紀のフランスの詩人シャルル・ペローによる「ペロー童話」や、19世紀のグリム兄弟による「グリム童話」は民話を収集したものである。ただ、話によって程度の違いはあるが、彼らによって脚色されていることが多い。
「アンデルセン童話」はそれらとは違い、アンデルセン自身の創作作品であるが、アンデルセンは若い頃から神話、民話を愛していたし、文学者として名を成して後は常に世界中を旅した。そんな彼の発想の中には、世界中のあらゆる民話の影響があることは想像に難くない。

尚、民話、寓話、神話、伝説、童話、御伽噺といった言葉をここでは正確には使っていないことをお断りしておく。
大体の意味で言えば、

民話・・・民衆により伝承されてきたお話
寓話・・・道徳的教訓のためのお話
伝説・・・特異な事実を伝えるお話であるが、本当に事実であったかは実際は問われないことが多い
神話・・・伝説との区別は難しいが、ものごとの起源に関るお話
童話・・・上記のもので、特に子供向きのもの
御伽噺・・・日本の童話

とでも言えようか?
普通には、これらにさほど明確な区別は無いと思う。
以下では、民話に統一する。

実際、民話というものは知恵の宝庫である。
中国には、「列子」という、「老子」や「荘子」と共に道教に含まれるとされる本がある。民話を多く含み、これにも素晴らしい知恵が満ちている。また、荘周(荘子)の作とされる「荘子」にも民話がところどころに取り入れられている。
日本にも非常に多くの民話があるが、それらに深い知恵が秘められているのは確かであろう。
民話を子供達に聞かせることの意義は決して小さくはないと思う。そして、我々大人が、これら古くから伝わり、日本人の感覚で理解しやすい民話の知恵を学ばないことは勿体無いことである。
世界のいかなる国にも、民話はある。その国の民話は、やはりその国の人々が最も理解しやすいと思う。もちろん、外国人が読んでもためになるものも多いが、まずは、自分の国の民話を知るべきと思う。

吉本隆明氏の「共同幻想論」では、岩手県の民話を集めた「遠野物語」や、日本最大の神話である「古事記」を題材に、その意味を鋭く洞察しているが、やはりそこに秘められたものの深遠さに驚愕する。


日本昔話百選
選りすぐりの日本の民話百選です。懐かしく感じるお話も多いに違いありません。
お話のリズムを大切にして、古い表現も使用していますが、分かり難い言葉には現代的表現を並べて書く配慮がされています。
非常に分りやすく、面白く書かれてあり、著者の苦心、工夫がうかがえる評価の高い良書です。

老子・列子
おそらくは、最も分りやすい「老子」「列子」ではないかと思います。
「老子」は全文ですが、「列子」は元々はかなり膨大な書であり、一部を選択したものですが、それでも非常に深く雄大な知恵を感じさせ、また、とても面白いです。
漢文、読み下し文も付き、原文の美しさも味わえます。


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Comments

昨日からコメントさせて頂いて居ります。
想像通りのご返事でした。(有難う御座います)
三石先生の本は10年近く前に読みましたが
人にあげてしまい、貴方のブログを読み、注文して
今日読み始めました。
内海さんなんかも人間は体内で核変化に近い
事を行っている、と書いてたような気がします。
貴方のお陰で随分貴重な本を手放してきたな
とわかりました。10冊近く買いなおしています。

葉室宮司のご著書も随分前に読ませて頂き
祝詞も覚えましたがさすがに大祓までは
行きませんでした。
今は一日10回上げています。
貴方は素晴らしい。

またコメさせて下さい。
ご武運を。

Posted by: taku | 2009.12.18 at 12:20 AM

★takuさん
草しか食べない牛の乳にカルシウムが豊富にあったり、ケイ素のない場所に住むカニの甲羅がケイ素で出来ていたりと、生物の身体はすごいもののようです。
私も、自分に相応しい、シンプルで、出来れば安価な食べ物を毎日楽しく食べたいと思っています。


Posted by: Kay | 2009.12.18 at 06:20 AM

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