心安らかな年の暮れ
何度かここに書きましたが、私の夢は、安らかな気分で年越しをすることです。
江戸末期の偉大な神道家、黒住宗忠の門弟かと思いますが、岡本りんという人が、ある年の暮れに次のような歌を詠んだそうです。
何事も神に任せて世に住めば
いと心地よき年の暮れかな
私にとって、なんとも感慨深く、有り難い歌です。
ところで、添削を頼まれた宗忠は、次のように改めました。
何事も神に任せて世に住めば
いと心地よき今日の暮れかな
解説するまでもなく、神様に全部お任せしていれば、いつも心安らかであるということです。
そして、宗忠は、なんと死の数日前、すでに自分の死を悟った中で、この歌が今の気持ちであると言ったそうです。
宗忠は、天照大御神の御心は「面白い、面白い」であると言ったようです。
よって、神様に全て任せ、日々、面白く過ごせば面白いことばかり、有り難いで過ごせば、有り難いことばかりが顕れると常に教えていたようです。
宗忠は、さほど昔の人ではなく、具体的な記録もよく残っている人ですが、いかなる難病も、自分がまじないで治すだけでなく、弟子にもそれを行わせたり、荒れた海を鎮めるなど、新約聖書のイエスのような奇跡も数多く起こしました。しかし、イエスと違い、懲罰的な言行が全く見られず、おいはぎに「十両出せ」と言われると、「悪いが五両しかない。残りは明日、用立てる」と言って、本当に翌日に残りの五両を渡したことがあったようです。(ただ、私は、新約聖書は後の改ざんがかなり多いと考えています)
このあたりは、ユゴーの「レ・ミゼラブル」のミリエル司教や、自分の収入を誰とでも(ろくでなしの他人とすら)分かち合ったアインシュタインを思い出して楽しく感じます(おいはぎは楽しくないですが)。
世界的ベストセラー「ザ・シークレット」には、アインシュタインもまた、シークレット(宇宙の神秘な働き)を知っていた人物として取り上げられていますが、宗忠を知れば知るほど、宗忠こそシークレットそのものの生き方をしていたように思います。日本人は、無意識の中に神道がごく自然に沁み込んでおり、彼の教えを学ぶ意義は実に大きいと思います。
私も、いよいよ安らかな年の暮れとなりそうです。
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