至高体験(太洋感情)はこうやって起こす
心理学者のアブラハム・マスローは、「偉大な人間とそうでない人間の違いは、至高体験を持つかどうか」だと言ったことがある。
後にマスローは、至高体験は、本当はありふれたものと言ったが、やはり頻繁に起こるかどうかが大切と思う。
至高体験と同じものは、芸術では太洋感情と言われ、フランスのノーベル賞作家ロマン・ロランが概念を示したのだと思うが、およそ世界的文豪の作品には必ず現れる精神状態である。
夏目漱石の天賓や岡本太郎の爆発も同じであると思う。
「20世紀最大の詩人」と言われるアイルランドのW.B.イェイツは、単にエクスタシと言い、芸術の目的はエクスタシであると言った。
至高体験、太洋感情とは、まさに、究極のエクスタシであり、世界と一体になったような没我の状態である。
エクスタシ(忘我)とはイグジスタンス(存在)から来ている。
自我を消し去った状態、それが存在の本質である。その時、我々は神と一体化する。
マスローは、至高体験とは、単に自分を幸運と思うことだと言う。
これは偉大な発見だ。
幸運、つまり、ツイてるということだ。
斎藤一人さんが、ツイてると言葉で言えば幸運がなだれ込んで来ると言ったのは、それが至高体験を起こすからだ。
政木和三さんはよく言ってたものだ。「私ほど幸福な人間はいない」と。この幸福は幸運と言って良い。
「斎藤一人の絶対成功する千回の法則」や「太陽の神人 黒住宗忠」という本には、末期癌で内臓がほとんどない患者が、「俺はツイてる」と言い続けて元気になった話や、江戸時代にライ病(ハンセン氏病)にかかって死を待つばかりの者が「有り難い」と唱え続けて完治した話が出てくるが、これらも、潜在意識から自分が幸運であることを確定すれば、至高体験により奇跡も起こることを示すのだと思う。
そして、現在が幸福であれば、いかなる過去も幸福であるし、さらに、未来も幸福である。
至高体験を起こすには、マスローは、自分の幸運だった経験を話し合えば良いと言い、コリン・ウィルソンは、緊張と弛緩を繰り返せば良いと言う。
しかし、何のことはない。上にも書いた通り、「俺はツイてる」と言葉でいつも言えば良いのである。斎藤一人さんによると千回。
ただ、理屈っぽい方は、理論を知った方が良い。中山正和さんもそう言っている。黒住宗忠や、極端に言えば、斎藤一人さんの子供の頃とは時代が違うのだ。
これに関しては、できるだけ早く書きたい。
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