引きこもりに絶対的に欠けるもの
引きこもりが、外に働きに行けなかったり、働きに行ったとしても主に人間関係で苦しむのは、おそらく、楽観性に欠けるためだろう。
ヘレン・ケラーは、見えない、喋れない、聴こえないの3重苦を背負ってはいても、強靭な楽天主義者だった。
私は、ジョセフ・マーフィーの「あなたも幸せになれる」(産能大学出版部)を読まなければ、いまだ働いていなかったかもしれない。19歳の強度の引きこもりの時、この本を読んだおかげで、20歳でバイトを始め、その後、セールスマン、総務社員、ソフト開発技術者とキャリアを重ねていけた。
この本は、今は、「マーフィー 努力嫌いの成功法」というタイトルで、三笠書房の「知的生きかた文庫」からも安価に出ている。
何の本かというと、いかなる望みも軽々と達成できる力が人の内にあり、その力を使う方法を述べた本だ。
このような考え方は、ニューソート思想として知られ、マーチン.A.ラーソンの「ニューソート」(日本教文社)によると、その源流はスウェーデンの天才的な科学者、政治家、発明家、思想家として名高いエマニュエル・スウェーデンボルグとされており、19世紀のアメリカ最大の思想家ラルフ・ウォルドー・エマーソンにも強い影響を与えた。ヘレン・ケラーもまた、スウェーデンボルグを崇拝していたと言われる。フォード自動車創業者のヘンリー・フォードは、自分の成功は、トラインの著書のおかげと常々語っていたが、トラインが名乗ったラルフ・ウォルドー・トラインの名は、ラルフ・ウォルドー・エマーソンから借りたものである。明治、大正の偉大な思想家、岡田虎二郎も、エマーソンをよく引用し、エマーソンを通じてスウェーデンボルグの思想の影響を受けていたと言われている。
ニューソートはキリスト教思想ではあっても、伝統的なキリスト教とは根本的に異なり、人は神の直系の子であり、本質的に神と一体であるとするところは、実に日本の神道に近いというのは、興味深いところである。
また、ニューソートでは、心を明るい方向に向けることの大切さを説くが、これは、江戸末期の偉大な神道家、黒住宗忠がまさに強調したことでもある。
ジョセフ・マーフィーは、最も大衆に好意的に受け入れられた、明解な教えを説くニューソートの講演家、著作家である。
以下、書籍を紹介しておく。
マーフィー 努力嫌いの成功法(ジョセフ・マーフィー) 私を、ニートで強度の引きこもりの状態から解放したきっかけの1冊。 | |
人生の扉をひらく「万能の鍵」(ラルフ・ウォルドー・トライン) フォード自動車創業者ヘンリー・フォードは、自分の成功はこの本のおかげであると言い、自宅に多数保有し、訪問者にプレゼントした。 | |
自己信頼[新訳](ラルフ・ウォルドー・エマーソン) 上記(中段)の本の著者トラインが崇敬したアメリカ最大の思想家ラルフ・ウォルドー・エマーソンの、人類の財産とも言える知恵の書の分かりやすい新訳。 |
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Comments
人生の扉をひらく「万能の鍵」を、
携帯電話コンテンツで購入して読みました。
携帯電話で購入出来るのがこの一冊でした。
読み終えた後は体が楽になりました。
後は実践あるのみです。
良い出会いをありがとう。
Posted by: inukusa | 2010.02.23 03:38 PM
★inukusaさん
良いものを読まれたと思います。
自分では分からなくても、無意識にとどまり、一生、力になってくれると思います。
Posted by: Kay | 2010.02.23 09:35 PM