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2009.09.26

仕事をせずに給料を貰うことの正当性

官僚の天下り廃止の必要性が話題になるが、何がいけないかというと、「仕事をしないで給料をもらう」ことであろう。

しかし、企業においては、仕事をせずに給料をもらっている人は、いろんな意味で必要である。もし、そんな人を全部なくしたら、小さな会社の場合はさておき、その会社は衰退する可能性が高い。
ただ、無能者や異端者には、デイリーな仕事はさせない方が良い。仕事をさせれば何が起こり、どんな損害が出るか分かったものではない。
ところが、無能者を排除すれば、有能な者が無能化する。不思議に思われるかもしれないが本当だ。
面白いことに、蟻や蜂の世界も同じであるらしい。「2-8の法則」とか「パレートの法則」といって、働き蟻や働き蜂といっても、2割くらいはほとんど働かないらしい。しかし、この働かないグループを排除すると、それまで働いていたグループから怠け者が出て、やはり2割は働かなくなるそうだ。
私は、ある優れた経営者に直接聞いたが、会社にいる働かない社員は、分かっていても放置すると言う。ただ、放置はしても、仕事はさせないと言う。彼が言うには、仕事をさせなくても、1人年間1千万円で済む。しかし、仕事をさせれば、億単位の損害が出るかもしれないので、決して仕事をさせないよう気を付けているらしい。

また、平常の仕事には向かない者の中には、いざという時に非常に役に立つ者がいる。役に立つどころか、いざという時に、その者がいないと大変なことにもなりかねない。いわゆる食客のようなものである。しかし、食客になるには、かなりの経験や勉強が必要だ。

つまり、勉強家で経験も豊富な者は、普段は食客として、働かずに給料を貰って良い場合もある。いざという時がなくてすら、そんな者は目に見えない形で組織に貢献しているものなのだ。その貢献はどんなものかは、平凡な者には分からない。表面的でない人の価値を見抜くのもリーダーの役割であり、そんなリーダーであってこそ組織は発展する。

天下りのようなものも、必要な場合というのは確かにあるのだと思うが、税金が絡むのであるから、厳しい慎みが必要にもなるのである。

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