楽天主義の力
引きこもりだから働けないなんてことは絶対にない。
人は誰でも、大人になれば働き、自分で食う、つまり、自分の足で立つことが絶対に必要だ。
自らも引きこもり気質だと言う思想家、詩人の吉本隆明(よしもとたかあき、もしくは、よしもとりゅうめい)氏は、引きこもり気質の人間は、人と接触せずにやれる仕事を探す必要があるかもしれないとは言うが、やはり働くことが大前提であろう。
人と接触せずにできる仕事があるのかどうかなどは、誰かが解決してくれるわけがなく、人と接触するのが嫌なら、自分で解決するしかない。また、そんな仕事に就けるようになるまでは、ある程度の人との接触は必要であるが、それはさほど困難なことではない。
ヘレン・ケラーのことはご存知と思う。
2歳の時、病気により、視力と聴力を失い、結果として、話すこともできなくなった。
7歳まで、言葉というものを知らずに過ごした。
そのヘレンが、仕事についてこう語っている。
「確かに、私にできる仕事は制限されるだろう。しかし、それでも、やれることはいくらでもある」
彼女は、その言葉通り、誰かに面倒を見てもらおうなどといった考えはこれっぽっちも持たず、果敢に挑戦を続けた。現在のように、障害者保護の制度が不十分ながらも存在する時代ではない。また、彼女はFBIからもマークされるほどの反社会的活動も行っている。
私個人としては、マッチ売りの少女のことを思えば、多少の苦労など何でもないが、やはり、強い引きこもり気質ではあっても、ヘレンのことを思えば、いかに苦しくても、ニートになるわけにはいかないと思う。
ヘレン・ケラーが、ラドクリフ大学(ハーバード大学女子部)時代の23歳の時に書いた本を紹介する。
ヘレンは一般の学生の中に入り、この名門大学を主席で卒業した。
精神の力を信じると言ったヘレンの前向きで徹底した楽天主義が力強く描かれている。
また、ヘレンは非常に美しい人であった。容姿だけでなく、オリソン・マーデン(サクセス・マガジン創刊者)を驚かせた輝くような美しさは、その強力な楽天主義のためであると思う。
楽天主義が、80歳を過ぎた女性を25歳以下にした見えないほどに輝かせる例は、ラルフ・ウォルドー・トラインの本にもあるが、私には、ヘレンの本の方が直接によく分かるように思った。
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