田村正和さんはなぜ格好良いか?
田村正和さんが、なぜいつまでも若く、格好良いのかに対する、かなり確信ある想像である。
田村さんは、8月には66歳になるらしい。これは、今時では、老人というほどの年ではないが、男盛りとも言い難いだろう。しかし、田村さんは、ますます渋く、格好よくなるばかりである。
若い頃に格好良いタレントは掃いて捨てるほどいる。しかし、ほとんどが、年を取ると見る影もなくなるものだ。
田村さんは、妖怪の仲間ででもあるのだろうか?
しかし、田村正和さんに関するエピソード(人気芸能人にありがちな風説もあるとは思うが)を見ると、なるほどと強く感じるものばかりである。
田村さんは、脳幹をかなり鍛えている人と思う。
脳幹は、脳の下部に位置する動物的本能に関係する部位で、現代人は非常に弱くなっていると思われる。脳幹が鍛えられていると、本能が活性化され、生命力が強いと言って良いと思う。
脳幹を鍛えるには、不快に耐える、即ち、我慢をすることが効果的だ。
なぜなら、不快を快に戻すのが生命を司る脳幹(特に視床下部)の働きであり、我慢が必要な状況では、脳幹が刺激されるからだ。
田村正和さんは、多くの俳優さん達の証言では、普段でも撮影の時の雰囲気のままであると言う。つまり、いつも格好を付けているのだが、これは大変にしんどいことであり、我慢を要することだ。
常に格好の良いポーズを決め続けるのは、肉体的にも苦痛であり、さらに、精神的緊張や忍耐も要する。
それを我慢して、自分のイメージ通りの状態を維持することで脳幹が鍛えられている。田村さんは、東京から大阪の新幹線の中で、格好良く膝を組んだポーズのまま、ピクリとも動かなかったという。親しい俳優に、「実はしんどかった」と漏らしたらしい。本当の話かどうかはともかく、田村さんならありえそうな話である。
また、田村さんは、人前で決して食事をしないことはよく知られている。
飲みに行っても、つまみには決して手を付けず、やはりポーズを決めたまま、酒だけ格好良く飲むらしい。
そして、田村さんは、超少食であるらしく、身体つきも非常にスリムだ。
私は、田村さんは、食べたくなくて食べないのではなく、厳しく食を節しているに違いないと思っている。空腹ほど不快で苦痛なことはない。それを我慢することは、脳幹を最大に鍛えるのである。
ただ、いかに少食が良いことでも、「お腹が空かないから食べない」というのは問題がある。それは脳幹を鍛えておらず、生命力が弱っているだけのことだ。暑さ寒さに耐え、車に乗らずに長時間歩くといった我慢をすれば、脳幹が鍛えられ、生命力が高まり、空腹を感じる。そこで食を慎んでこそ、本格的に脳幹が鍛えられるのである。
わがままで我慢を知らない人間は、幼い点は確かに若く見えるが、それ以外は老けるのが早いものである。
また、嫌々の我慢は不満を増大させ、むしろ脳や神経に歪みを生じさせてバランスを崩し、やはり老ける。
前向きな我慢こそが脳幹を鍛える。
不快を求めて我慢をし、美しく若々しくなろうではないか。
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