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2009.07.20

働く本能のない人間はどう生きるか

生産本能を持たない人間がいる。
そんな人間は、働くことが出来ない。
全くできない訳ではないが、働くことに喜びややりがいを全く感じない。
普通の人には、そんな人間がいることは想像できないかもしれないが本当である。
よって、そんな人が働いても、仕事は非常に辛いものになる。

引きこもりが全てそのような人間でないのかもしれないが、引きこもりのかなり多くはそうだろうと思う。
なぜそのようなことになるかであるが、吉本隆明さん(思想家、詩人)の説では先天的なものであり、母親の胎内にいた時の母親の精神状態の影響が大きい。戸塚宏さん(戸塚ヨットスクール校長)の説では後天的なもの、即ち、幼児期の家庭環境、家庭教育が原因である。
いずれの場合もあるのかもしれないが、私は、戸塚さんの考えの方が正しいと思うし、私の場合も確かにこちらだ。

しかし、いかに働くことが苦しくても、働かないと生活していけないのが世の中だ。
私もいろいろな仕事をしたし、傍目には大変に精力的なサラリーマンに見えたかもしれず、休日や深夜に自主的に働くなどの経験もザラだが、仕事が楽しいとか面白いと思ったことはただの一度もないことに気付く。
しかし、それでも言っておく。
誰でも絶対に働かないといけないし、スタートするのは若ければ若いほど楽だ。「良い」ではなく「楽」なのだ。
若い時の方が絶対に苦しさは少ないというだけの意味だが、それはあまりに確かだ。逆に、年をとればとるほど、スタートの辛さはひどく大きなものになる。どんなに遅くとも26歳までには働き始めた方が良い。
そして、働いてさえいれば、神の助けだってあるし、奇跡だって起きるかもしれない。
なぜなら、引きこもりや生産本能のない人間になったのだって偶然ではない。絶対に必然である。ならば、その意味に見合った運命は必ず用意されている。
いかなる宗教も神秘思想も安心を説く。神と言うか、仏と言うか、あるいは、宇宙のエネルギー、タオ・・・何と言うかは様々であるが、何かを信じ、それに任せ切れば不幸にはならない。これを他力という。
一時的には不幸や災難と思えることも起こるかもしれない。しかし、後になれば、それが恵みであったことも分かると思う。
これらについて知りたければ。「荘子」を読むと良い。
仏教なら、親鸞の弟子と言われる唯円の書いた「歎異抄」が分かりやすい。
「ラマナ・マハルシの教え」(ナチュラルスピリット)の「第7章 明け渡し」にも非常に分かりやすく書かれている。
神道では、黒住教の始祖、黒住宗忠の教えを説いた「いのちの教え」(山田敏雄著)が、ラマナ・マハルシの教えとほぼ同じと思うが、より丁寧に、しかも、日本人に馴染みやすく書かれているので有難い。個人的には、これを強くお薦めする次第である。

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