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2009.06.16

1924年生まれの英雄達

米国、41代大統領であったジョージ.H.W.ブッシュ、通称パパ・ブッシュが85歳の誕生日にスカイダイビングを行ったことがニュースになった。75歳、80歳の誕生日に続くもので、冗談か本気か、90歳でもやりたいと発言したようだ。

私は、昨年末に放送された、詩人、文芸評論家、思想家の吉本隆明(よしもとたかあき、あるいは、よしもとりゅうめい)さんの講演会をHD録画している。
芸術言語論が特に吉本さんのライフワークと思うが、私にとっては、「共同幻想論」の吉本さんだ。
吉本さんは、自身の身体の老化についても隠さずに本に書かれている。あまりカクシャクという訳ではない。だから、1時間半の講演を自分からやりたいと言った時、やはり周りが心配して、「大丈夫ですか?」と聞かれたようだ。吉本さんは「やれますし、やります」と答えたそうである。
講演会は若老男女2千人が集まり、吉本さんは車椅子で登場。話の専門家でないばかりか、自身ひきこもり気質だと本に書かれており、ややたどたどしい雰囲気はあったかもしれないが、力強く講演した。しかし、やはり年は感じた。
その吉本隆明さんが、パパ・ブッシュと同じ、1924年生まれである。

私が敬愛する人物では、台湾出身の事業家で作家でもある邱永漢(きゅうえいかん)さんも1924年生まれだ。
私の好きな文壇関連で言えば、故人であるが吉行淳之介さん、同じく故人であられる草柳大蔵さんも1924年生まれである。

米国元大統領では、まだまだ元気なジミー・カーターも1924年生まれ。

ところで、プロレスの力道山がやはり1924年生まれであるが、ひどく昔の人であるような気がする。伝説的な人物は、すごく昔の人のように感じるものだ。例えば、アイシュタインをアリストテレスのような古代の人物のように思っている人は案外に多いのである。
力道山だって、まだ元気でいても、ちっともおかしくないのだ。
しかし、力道山の次のプロレス界の英雄ジャイアント馬場さんも既になく、先日は、何と三沢光晴さんが突然亡くなってしまった。

力道山の時代は、NHKでプロレスが放送され、一般新聞紙にもプロレスの記事があったが、いつの頃からか、プロレスは権威の後ろ盾を完全に失った。
そして、日本テレビが1954年から続けてきたプロレス中継は、今年3月に打ち切られた。団体社長でもあった三沢さんは、その苦しい事情の中で、非常な苦労をしながらも、リングの方でも全力を尽くしていたが、無理があったのは間違いないであろう。
プロレスは確かに純粋なスポーツではないだろうが、多くの、利権に汚れたメジャースポーツよりはるかに高貴ではないだろうか?
しかし、昔のプロレスには深いロマンがあった。ただ強くて迫力があるだけでなく、そのようなものを復活させていけるかも、今後のプロレス再生の鍵と思える。

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