少食は誰にでもできるものではない
江戸時代の観相(顔や身体の相で運命を鑑定する術)の達人、水野南北は数万人の鑑定を行ったが、常に食を慎む者は全てにおいて運勢良く、逆に食に慎みがなく、飽食、美食の者は運勢が悪いこと。そして、食の安定しない者は収入も安定しないことについて、1件の例外も見なかったという。
ところで、では、富裕、健康を得るために食を慎むことに取り組み、人にも薦めるべきかというと、そうであるとも言えるし、そうでないとも言える。
どういうことかというと、私は、食というのは、慎もうとして慎めるものではないのではないかと思うようになってきた。
確かに、食を慎む者は運勢が良く、飽食、美食だと運勢が悪いかもしれない。しかし、実は、食を慎むことと幸運、食の慎みがないことと悪運というのはセットでその人に運命付けられているのではないかと疑っている。
食を慎むことと幸運はセットで用意された運命なので、食の慎みがある人が幸運なのは当然だし、逆に飽食、美食と悪運はセットなので、食に慎みのない者が運に恵まれないのも同様である。
幸運になろうとして、無理に少食・粗食にしようとしても無駄である。ほんの短期間で挫折するのがオチである。
こう言えるかもしれない。食を慎むことのできる魂というものがあり、そのような魂に幸運が与えられるのであると。
そして、その運命は、おそらく変えることはできない。
ただ、大原則はそうであるが、稀に運命を変えることができる場合もあるのではないかと思う。
私が、昨年8月まで大変な大食で肉食中心であったのに、不意に1日1食の少食で菜食主義者になった。特に何の決意も無かったし、少食を継続するための苦しみもなく、挫折しそうになった憶えもない。大食であった頃の感覚はまだまだ残っているので、食べたい気持ちは強いのであるが、最近ではそれもかなり和らいできた。そして、ただ、1日1回の食事が、粗食であっても天国の食事のごとく美味しく、有り難く感じる。現在のところ、1日1回の食事の楽しみのために生きているようなものである。
運勢の方も、元々悪くはないが、更に素晴らしくなったし、健康診断では、以前のボロボロのものから、完璧な超優良の診断結果となった。幼い頃からのアレルギー(アトピー、花粉症)は少し残るが、以前と比べれば驚くべき改善がある。
以前も書いたが、私は子供の頃から、次元移動と言うくらいの別人になってしまう体験がよくあったが、大食から少食になったのもそれだと言えると思う。
著名な人物について見ると、大病など、死ぬほどの経験の後で別人に生まれ変わった例が多いと思う。病気の他にも、大きな挫折や、身近な人の死など、苦しい体験の後などの場合もある。いや、そのようなことがない限り、普通、人は生まれ変われない。
運命というものは、原則、人の一生について決まっていて、どうあがこうが変わらないものなのだ。
しかし、そのような特殊な体験が影響して変わってしまうこともあるのだろうと思う。
しかし、私は、不意にトリップするのだ。おそらく無意識なのだろうが、何かキーはありそうな気はする。
「マジック・ストーリー」というお話がある。百年も前に、米国のサクセス誌に掲載されたものだが、マジック・ストーリーを聞いたり読んだりした者が一瞬で運命を変えてしまうのだ。今はソフトバンククリエイティブから出ている、たった1050円の本だ。マジック・ストーリー自体は15分もあれば読めるだろう。それを読んだ人たちは明らかに次元移動する。
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Comments
何故、コメントが削除されるのでしょうか?私は貞観政要を読んで格下の意見は大切なのではと言ったものです。理由を教えていただきたいです。よろしくお願いします。
Posted by: アスパラ | 2009.05.09 12:00 AM
好きな小食ネタキタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・* !!!!!
私も菜食を思い立ったとき「20年以上食べてた肉を
急にはやめられないだろうから徐々にやめよう」と
自分に甘い条件を与えたのですが、
その瞬間から2年くらい肉が食べたいと思ったことがありません。
アメリカ人のルームメイトが肉を焼くにおいで気分が悪くなるほどです。
私も次元移動したのかな(笑)
菜食にしたら自然と1日2食の腹八分目になりましたが
今のままではなんの苦痛もなく快適なだけなので
運勢アップしたかったら自分が我慢を感じるレベルまで
食べる量を落とさないといけないんでしょうね。
開運とは関係なく食をつつしんできましたがせっかくだから考えてみます。
Posted by: ぬこ | 2009.05.09 12:06 AM
やったあ!小食コラムありがとうございます!
食を慎むことの出来る魂・・・というものが
あるとしたら、私は違います笑
ずっと朝パン1個、昼なし、夜豆腐と納豆、という
食生活をしてましたが(ダイエット目的も少しありますがそれだけじゃなく、やはり至高体験がしたかったというのがあります)だめですね。
揺れ戻しが一気に昨日来ました。もう直ぐ「奇跡が起きる半日断食」が
届くので読んでモチベーションを高めたいと思います。
それと、一日一食実践者のkey様にお聞きしたいのですが、私は食事を無理に抜くと、貧血の様な症状が出て、
意識が遠のき、血の気が引き、甘いものを摂取すれば
良くなるという恐らく低血糖の症状が出ます。
key様は、栄養面は(肉に変わるたんぱく質や脂肪など)、どのように補っていますか?
Posted by: bug | 2009.05.09 07:45 AM
「少食は誰にでもできるものではない」
そう、誰にでもできるものではないですぅ
今回の記事の内容から外れますが、家庭の主婦だと、やっぱり、無理かな~
食事が栄養摂取の意味だけでなく、家族の団欒・結束の役割をしているので
また、義母などは食事を作ることに生きがいをみいだしているし。
(同居しているので、彼女の思い切り高脂肪・高たんぱくの食事を一緒にしなければならない)
外食・間食をしない、などして、少しでも少食に近づける努力はしていこうと思います。
Posted by: りす | 2009.05.09 06:26 PM
★ぬこさん
良い食の慎み方ですね。
私なら、肉を焼く匂いがしたら、食べたくて辛いですね(笑)。
食事の量が常に安定しているなら、ぬこさんは、そのままで良いと思います。
運勢に関しては、私は今で十分と感謝しておりますので、今以上を求めてはいません。だから、運勢アップに関してはよく分りません。
★bugさん
>ずっと朝パン1個、昼なし、夜豆腐と納豆、という
ちょっと厳し過ぎると思います。
もう少し多く食べるようにすれば続くのではないでしょうか?
>それと、一日一食実践者のkey様にお聞きしたいのですが、私は食事を無理に抜くと、貧>血の様な症状が出て、
>意識が遠のき、血の気が引き、
私も、最初の1ヶ月は特にそうで、数ヶ月くらいはいくらか不快な症状も出ました。
私も、最初は、かなり厳しい少食・粗食でした。今は1日1食、間食なし、菜食は守ってますが、かなり食べます。
>key様は、栄養面は(肉に変わるたんぱく質や脂肪など)、どのように補っていますか?
栄養はほとんど無視しています。
しかし、最近は次のようにしています。
糖分については、黒砂糖を朝や昼に食べることがあります。
夕食時に、クルミやアーモンドを食べますが、これにはタンパク質が豊富に含まれます。
別に我々は少食自慢をしたい訳ではありませんので、ある程度食べれば良いと思います。
やはり無理はよくありません。
★りすさん
私の姉も、主婦の少食実践は難しいと言ってました。
できる範囲でやれればよろしいかと思います。
Posted by: Kay | 2009.05.09 09:25 PM
医学的に遺伝学的に低インスリン体質や倹約遺伝子が発達した人たちがいますが、こういう類の人の中に小食が運命づけられた人たちがいるのかもしれないと僕は思います。
この類の体質の人が大食すると必ず心身の不調を感じます、その大半の人は心身の不調が大食によるものだと気付かないまま生活しています。
しかしある時ふとしたことから小食の素晴らしさに気づくわけですね
単なる虚弱体質といってしまえばそれまでですが、
現代の飽食生活では自分の能力を発揮できないどころか
並みの生活さえ送れない人の中に小食を運命づけられた
人がいると思います。
大食すると凡人より劣るが、食を正せば一気に飛躍するみたいな・・・
Posted by: ポン吉 | 2009.05.10 10:29 AM
★ポン吉さん
確かに、先天的に少食体質であるような人たちは存在すると、前から思っていました。私などは、それとは全く違いますけどね。
元々少食の人は、ロクに食べないですが、凄いエネルギーを持っていて、精神的にも強い感じを受けます。体重も驚くほど少ないですが、貧相な感じがしません。
こういう人たちが大食すると能力が極端に低下するというのは面白い話です。
私のような凡人でも、大食はやはり悪いとは思いますが、少食を薦める人の中には、先天的な違いに配慮しない人がほとんどですね。
Posted by: Kay | 2009.05.10 12:37 PM
おはようございます。
レス、ありがとうございます。
なるほど、と読みながら感心しています!
小食を意識しだしてから、街中を見渡すと
今まで全く気が付かなかったが、
何と飲食店の多いこと!!!人間の
三大欲求の一つと言われる食欲を
(※自然に)押さえる事が出来る人は確かにそういう飲食店の多さから考えてもとても少ないでしょうね・・・。
昨日、唐揚を無性に食べたくなり、
テイクアウトが出来る店で買い、袋に入れずそのまま手で持って街の中を帰ったのですが、
すれ違う人で唐揚をチラ見、(食欲の念を感じました(*゚∀゚)=3ハァハァ笑)していく人がとても多く
ちょっと私は人間の食欲というものを甘く見すぎていたと実感いたしました。手ごわいです。
しかし、やはり小食実践をしてみたいとは(無理せず)
思います。まだ甲田先生の本が来ません
Posted by: bug | 2009.05.11 07:06 AM
★bugさん
おっしゃる通り、日本には飽食・美食を煽る巨大な勢力が支配していますね。
日本人の大半はすっかり駄目になっているようです。
しかし、我々は、そんなものから逃れましょう。
Posted by: Kay | 2009.05.11 09:45 PM
小食について調べていてこのブログを見つけました。
このブログを読むほどの人なら、小食できると思いますよ。慣らす期間は必要かもしれませんが。本当に小食に向かない人、というのは、そもそも小食に興味ないと思います。できる可能性があるからこそ、したくなるのだと思います。
Posted by: アケミ | 2010.08.23 10:58 AM