« 全ては夢 | Main | 般若心経を10万回唱える意味 »

2009.04.28

ギャンブルの哲学

マーフィーの成功法則を使った成功例とか、あるいは、これから何に使うかといった話で、「パチンコで数万円勝った」とか、「競馬を当てる」「宝くじ」を当てる」といった話を聞くことが何度かあった。
これまで、そのようなものをあまり真面目に取り合わなかったが、ちょっと書いてみよう。

確かに、マーフィーの本の中にも、潜在意識の力で宝くじに当たったという話は出てくる。しかし、それは、宝くじをあてようと意図して潜在意識の力を使ったのではなく、必要なお金が入ってきたのが、たまたま宝くじの当選によってであったというものであるはずだ。
宝くじを買い続けて生活ができるわけではないことは当然である。

私自身は宝くじを買ったこともなければ、競馬もパチンコもやらない。
確かにギャンブルというものは奥が深く、様々な面からの考察の価値は十分にある。ドストエフスキーの「賭博者」という小説は、ルーレットに関する非常に興味深い話であるが、そのドストエフスキーやヘミンングウェイといったギャンブル好きな文豪も多い。
しかし、彼らはお金だけのためにギャンブルをやっていたとは思えない。そこにある、精神や運、縁といったものに関する不可思議なものに魅せられたに違いないのだ。

テレビで見た話であるが、ある男性が母親に相当数の宝くじをプレゼントしたというものがあった。一見、馬鹿なことだと思う人も多いと思う。私もそう思った。
しかし、この男性が心を込めて送った宝くじは高額の当たりが出たのだ。結果として、彼は母親に、自分が持っているお金では渡すのが無理な額をプレゼントできたのだ。
ギャンブルというものは、その結果は単なる偶然だけとは思えないところもある。
先にあげたドストエフスキーの「賭博者」を読むと、それが強く感じられる。初めてルーレットをやる老婆は、いくら負けても常にゼロに賭け続ける。そして大金を獲得する。しかし、次に同じことをやって大金を無くす。

本物かどうかは知らないが、超能力者で有名なユリ・ゲラーの本にあったが、彼はルーレットで大金を稼いだことがあるらしい。しかし、その後、精神に激しい乱れが起こり、得たお金を車から投げ捨て、ようやく平常に戻ったという話があった。
それ自体が本当の話かどうかは知らないが、持つべきでないお金を持つとそういうことになるというのは分るように思う。
しかし、上の母親に宝くじをプレゼントした男のように、自分のためでないお金で、しかも愛情こもったものであれば構わないのではと思う。ただし、金持ちが子供に簡単に与える金は愛情でも何でもない。単なる自己満足であり、しかも愚かな行為だ。その子供は駄目になるだろう。

お金を汚いもののように思う人も少なくないが、悪いのは間違ったお金のやりとりの行為であり、お金自体は素晴らしい発明であり良い面が多い。
だから、お金は正々堂々の方法で稼がないといけない。

いかな経験豊かなギャンブルの達人でも、差し引きすれば損の方が確実に多いものらしい。彼らの目的は金そのものではない。本当の目的が何かは様々だし、本人自体も気付いていない場合すらあるかもしれない。

ギャンブルは我欲を持ってやると、確実に不幸になる。
もちろん、ちょっとしたリフレッシュの目的での競馬やパチンコくらい良いであろう。しかし、それで儲けようなんて夢々思ってはいけない。
そして、使って良い金は、どんなに多くても手取り収入の10パーセントまでであり、そのお金はなくなってもともと、カジノなどの従業員のお給料になって良かったと思うくらいでやれば良いのである。

↓応援していただける方はいずれか(できれば両方)クリックをお願い致します。
人気blogランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ

|

« 全ては夢 | Main | 般若心経を10万回唱える意味 »

Comments

 Kayさん御無沙汰です。私を憶えておいででしょうか、、、?
 東京に出て全然しっかりしてないのに5ヶ月もたってしまいました。相変わらずパソコン環境が整っていなくて、今夜は友達の留守を預かりがてら通信しています。
 食欲は戻ってしまいましたが(人よりは少ないけど)信念は変わっていません。
 ハッピーなことに東京でちゃっかり彼氏ができたのですが、その人が、なんで私と付き合いたいと思ったのか謎なくらい強烈に理性的、論理的な人間で、私が夢うつつに生きている事が全く理解できない模様。美青年ですが食い物と部屋に超だらしない。
 いわゆるアーティストを志していて、ニーチェを強く勧めてくれたので、はじめのうちは私と同じ人種なのかなとおもっていたのです。
 でも、絶対値が同じなだけで、ベクトルは全く別方向を向いているようです。私は常に抽象的で幸福感第一で社会の打ち立てる論理とか感覚でひとッとびですが、彼は自ら幸福感の薄い人間だといい、全く他人を信用していなくて、彼女以外とまともな人間関係を構築できないとまで言います。経験や知性を最重要視しますが、叡智を真向否定します。面白いのでサンプリングにはちょうどいい人間だけど。
 自分でいうのもなんですが、わたしは異性と交際するということの捉え方も他の人と違うところあるので、単純に恋愛感情で処理しないから、彼とその関係も淡々と眺めているんですが。
 それから、ベジタリアンの女の子とも交際してますー。
 人間関係も自分が作り出してるんだなって如実に現れてますよね

Posted by: mikemike | 2009.04.29 05:00 AM

★mikemikeさん
ごれはお久し振りです。
昨年からmikemikeさんのブログの更新も止まってましたので、異界にでも行ったのかと思っておりました。
彼氏、彼女はいっぱいいるのがいいですね。時々、煩わしくなりますが・・・(笑)。
その人と巡り合ったのも何かの必然。楽しくいきましょう。
全ては自分が紡ぎだす夢であることは間違いないと思います。

Posted by: Kay | 2009.04.29 12:53 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference ギャンブルの哲学:

« 全ては夢 | Main | 般若心経を10万回唱える意味 »