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2008.12.25

クリスマスはどちらかというと苦しかった

クリスマスイヴというのは、単にクリスマスの夜という意味である。本来は24日がクリスマスイヴなのではない。
後に、クリスマスの前夜祭という意味で、クリスマスの前日をイヴというようになった。
ただし、ユダヤ暦では、日没から1日が始まるので、やはりイヴは、今日的には25日に含まれていた。
だから24日をイヴとして祭ってはいけないというのではないが、このようなことも知っておいた方が良いと思う。
先日も書いた通り、イエス・キリストの誕生日は実際は不明で、12月25日は太陽神ミトラの生誕日とされる日であり、4世紀のローマで、イエスの誕生日をそれに合わせたのである。
また、イエスは紀元0年の生まれではなく、紀元前4年までに生まれていた。学者が計算を間違えたのであるが、今更どうしようもない。

来年のバラク・オバマ新大統領の就任式で、リンカーン大統領が就任式に使った聖書が使われるということで、その聖書の写真が公開されていた。なんとも趣きのある素晴らしい聖書だ。偉大な人物にも、聖書こそ最高の書物という人は少なくは無い。
何か1つ、優れた教えの書を保持するのは悪いことではないと思う。ただ、その内容を狭い自我で解釈してこだわれば狂信となる。奥深い教えであるほど、自分にはまだ理解できていないと謙虚に考えることが必要であろう。

私は別にクリスチャンではないが、16歳の時に(2月だと思う)新約聖書を購入し、4つの福音書は何度か読んだことがある。
私が最もよく憶えている箇所は以下のことだ。
イエスは、人が生きる上で、不安を持つ必要がないという意図でこんな話をする。
「あなた方は、子供が魚を欲しがっている時にヘビを与えたりはないだろう。悪い人間であるお前達でさえそうである。ましてや、天の父がお前達に良いものを与えないはずがあろうか?お前達は、天の父に髪の毛の1本1本まで数えられているのだ。必要なものは必ず与えられると思い、安心しなさい」
「空のスズメでさえ、神は養っておられる。お前達はスズメよりずっと優れたものではないのか?神がお前達の面倒をみないはずがあろうか」

この話を聞いても、特に日本人の多くは、「そうは言っても、最近、失業して生活に困っている人も多いではないか」と思うかもしれない。
しかし、イエスのこのお話は、世界中の古代哲学や宗教で一致を見るのである。
イエスのこの言葉に見事な補足を加えるとすれば、本質的にはヒンズー教の聖者であったニサルガダッタ・マハラジは「不要なものを求めなければ、必要はものは与えられるのだ」と言った。さらに、究極的には、「全てを諦めれば、全てが得られる」とマハラジは言っている。
同じヒンズー教の聖者として有名なラマナ・マハルシは「神はいかなる重みにも耐える。汽車に乗ってまで、自分の小さな荷物を頭に乗せて苦労する必要があろうか?荷物を降ろして安心しなさい」と言った。
また、ラマナ・マハルシは「神によらずに起こることはない。お前がいくら求めても、働く運命になければ仕事は見つからない」とも言っている。
仏教においても、絶対他力がその教えである。この他力とは仏の力であり、全て仏の力におまかせすれば良いというのである。
中国の道教においても、老子、荘子は無為自然を説く。万物と共に流れよ。なりゆきにまかせろと言っている。
荘子では、繰り返し、「無用に徹せよ。そうしてこそ、豊かに天命を全うできる」ことを奇想天外なたとえ話で説いている。
それを神と呼ぶか、道と呼ぶか、宇宙と呼ぶかは様々であるが、自分よりはるかに大きな力に全てをまかせきれば間違いがないという教えである。
有名な禅僧である一休さんの遺言は「大丈夫だ。心配するな。なんとかなる」であった。一休さんは、死の間際に、弟子達に「本当に困った時に見ろ」と遺言を残したが、そこに書かれてあったのが、この言葉であった。

最近、私は葉室頼昭さん(春日大社宮司)の本をよく読むが、その中の「御力(みりょく)」という本の中に、
「神様を最も侮辱するのは、取り越し苦労や持ち越し苦労だ」
と書かれている。
過ぎたことをくよくよしたり(持ち越し苦労)、先のことを心配する(取り越し苦労)のは神様を信用していないからだと言う。なぜ神様を信用できないかというと、自我の心が強いからである。自我を消し、全て神様におまかせすれば、神様が悪いようにするはずがないと言う。

これらの話は、いわゆる科学的な人、西洋的合理主義、自由競争主義、経済至上主義の方々にはとうてい受け入れられないことも多いに違いない。
しかし、それら唯物論の成れの果ては既に見えていると思う。

さて、神様、あるいは、仏様にまかせて最もうまくいく方法とは何であろうか?
それは、本当に神様、仏様におまかせすることである(笑)。
これは、自我、あるいは、欲があっては全く駄目なのである。
ある意味、簡単そうで一番難しいのだ。
先にも書いたが、「全てを諦めれば全てを得る」のである。難しいパラドックスだ。
修行や訓練ではないが、ある程度の練習は必要だ。
これについて、仏教学者のひろさちやさんの「狂いのすすめ」だったと思うが、ひろさんは、祖母に素晴らしいしつけをされていたことが書かれていた。正しいお祈りの仕方をひろさんは祖母から教わっていたのだ。
ひろさちやさんは、これを「請求書の祈りと領収書の祈り」という言葉で分りやすく説明してくれている。
請求書の祈りは駄目で、領収書の祈りが良いのである。
請求書の祈りとは、「大学受験に合格させて下さい」「あの子を恋人にできますように」である。
ひろさちやさんは、子供の頃、祖母に毎朝仏壇に向かってお祈りをさせられるのであるが、祖母は必ず「何をお祈りした?」と聞くのである。ある日、ひろさんが「今日の算数のテストでいい点を取らせてと頼んだ」と言ったら、怒られて、やり直しを命じられた。
一方、領収書の祈りとは、「ありがとうございます」の、ただこれだけである。
これこそ、全てを仏様におまかせし、たとえどんな結果であろうと感謝するというものである。
どんなお導きがあるかは分らないが、神様、仏様が良くしてくれないはずがないのである。
ゴッドファーザーですら、彼をゴッドファーザーと呼びさえすれば、どんな愚かな子分でも十分に面倒を見て、いい思いをさせてやったのである。ましてや、無限の力を持つ神様、仏様が良くしてくれないはずがないのである。

葉室頼昭さんが、穢れを祓う、即ち、自我を消す最も良い方法は、祝詞を唱えることであると言う。それも、最大の力を持つ「大祓詞(おおはらえのことば)」がベストであるようだ。決して意味を考えず、ただ唱えれば、この大和言葉が我々日本人のDNAに作用すると言う(葉室さんは医学博士で、日本最高の形成外科医でもある)。
私は、同じ効果(自我の消滅)が期待できる、世界平和の祈りも、般若心経の最後の呪文も大好きで、日頃から愛用しているが、大祓詞は特に日本人向きである。般若心経全文よりはるかに長いが、10分もあれば唱えられると思う。

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Comments

ほんと、そうですね・・・
いろいろ書きた気もするけど、すでにKayさんにとっては釈迦に説法。

感謝 こそ、 すべての原点だと思います。
このごろ、そのことをひしひしと感じます。

とはいえ、まだまだ

まだまだ、精進が必要な私ですが。

Posted by: じゅん | 2008.12.26 at 01:24 AM

先祖に祈りをしたりしますが、くれくれの祈りでした。
改めて、感謝の心で祈る事にします。

Posted by: minami | 2008.12.26 at 03:00 AM

★じゅんさん
じゅんさんにコメントいただけて嬉しいですよ♪
この気持ち、解っていただけますか(はぁと)。
・・・といきなり、酔っ払ってますね^^;
だけど、嬉しい・・・

感謝ですね。
有名な聖人は、神様に1つお願いできるなら「感謝する心を」と願ったそうです。
簡単そうで難しいのが感謝と思います。
心の穢れを祓い、無心にならないと本当の感謝に至らないかもしれません。
そこで、私は大祓詞を毎日唱えます。初音ミクのMP3の大祓詞もダウンロードしましたし(笑)。
どんな状況でも、幸せな気分で、ありがたいな~♪と思えたらいいですね。


★minamiさん
いつも驚きますが、minamiさんは本当に立派だなあ。
私も、くれくれの祈りをやめ、感謝の祈りにしようと思っています。
時々、「求めない」と自分に言おうと思います。

Posted by: Kay | 2008.12.26 at 09:45 PM

Kayさんの話がいいからですよ。
納得出来るし、素直に受け入れられる。

Posted by: minami | 2008.12.26 at 10:16 PM

★minamiさん
恐れ入ります。
私は、言うだけのところも多いですが・・・^^;

Posted by: Kay | 2008.12.28 at 09:28 AM

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