現代の我々に最も必要にして実際的な聖典
私の最大の聖典「相法修身録」の現代語訳「食は命」(成星出版)だ。1813年に観相家の水野南北が著した「相法修身録」を編集し、現代語にしたものである。
人間にとって最大の弱みは食欲だ。
性欲や睡眠欲なんてたかが知れてる。これらには限度がある。いくら寝たいからって、1日20時間も眠れない。
食だけは、必要量をはるかに超えて欲しがる。そして、食べれば食べるほど、どんどん強まるのが食欲だ。美味しいものを食べれば食べるほど、もっと美味しいものを食べたくなる。こんな奇妙な性質を持つ欲望は食欲だけだ。
「千と千尋の神隠し」で、千尋の両親が際限なく食べ続け、ついに豚になる場面を知っているだろうか?あれが現代の日本人やアメリカ人の、我々の姿なのだ。
だが、最大の弱みであるなら、そこには必ずプラスに転じる鍵がある。
食を慎みさえすれば、最大の徳を積むこととなるのだ。
幸運の秘訣は陰徳である。人に知られることなく良いことをすれば、天に徳を積むこととなり、幸運となる。
そして、食を慎むことは最大の陰徳なのである。食を慎みさえすれば、望まなくても幸運に恵まれ、健康で美しく、そして賢くなる。
面白いことに、食を慎むことは、人に知られても、その苦しさゆえに陰徳となる。他の慈善であれば褒められるが、少食であれば、現在であればむしろ憎まれるしね(笑)。
「相法修身録」には、食を慎むべきことが、いや、食を慎むべきことのみが繰り返し書かれている。食が全てであるのだから当然なのだ。
残念なことに、我々を幸福にし、世界を救う極めて稀有なこの本は入手が困難かもしれない。中古本ならAmazonなどで買えると思う。
世間が好まない本であり、国家やこれと結託する欲望集団が忌み嫌う本だ。だからこそ読む価値がある真に優れた本なのだ。
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Comments
はじめましてm(_ _)m
せつなさんのところから参りました。
知識が豊富で着眼点が良く、とても勉強になるブログですね。
1日1食間食ナシの生活を続けられていること、尊敬します。私は体調不良だったころは小食ができたのですが、回復したらお菓子とか甘いものとかやめられなくて困っています。人間の食欲は恐ろしいです・・・。
Posted by: さゆり | 2009.02.01 01:31 AM
★さゆりさん
はじめまして。ようこそいらっしゃいました。
私は昨年8月まで、大変な大食で、お菓子も大好き。特に、チョコレート、シュークリーム、ヨウカン、ケーキ・・・・嗚呼、食べたい!!(笑)
だけど、不思議と、大した苦労もなく、食べずにいられております。
1つには、大食する人間を見ていたら、お仲間になりたくないという思いがあるようです。
世界平和のために、皆が楽に少食になる方法でもあればと思っております。
Posted by: Kay | 2009.02.01 02:15 PM