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2008.12.03

リエンジニアリング~破滅と再生~

「リストラ」という言葉を、大半の日本人が企業における「解雇」の意味と思っていると思う。
しかし、本当の意味は「再構築」を示す、リストラクチャリングの短縮形だ。
よって、本来は、企業の組織を再構築するというものであるのだが、多くの場合、経営危機にある企業が存続のために組織を再構築するには、従業員の削減によるものしか現実策がないため、リストラが解雇と同じ意味で使われるようになったのだと思う。
ただ、最近の米国での大手金融関連企業やビッグ3と言われる巨大自動車メーカーの経営破綻に見られるように、超大規模企業ですら、いかに従業員の削減を行っても、自力での再生が不可能なものが続出し、それがあらゆる企業に連鎖・波及してこようとしている。
こういった企業は、もう役割を終えているのである。もはや滅ぶしかない、時代遅れの恐竜である。
公的資金の注入も、一時の混乱の収拾には必要かもしれないが、それらの企業では、本来の意味でのリストラクチャリング(再構築)は絶対に不可能ということを理解しないといけない。つまり、あくまで、遠くない将来に、これらの企業を潰すということが前提であるべきなのである。

さて、では、これら役割を終えた企業、ビジネス形態、金融を滅ぼした後、我々はどうすれば良いのであろうか?

リストラクチャリングに比べ、あまり普及したと言えない言葉に「リエンジニアリング」というものがある。
リエンジニアリングとは、再設計という意味だ。
リストラクチャリング(再生)がもはや不可能なので、リエンジニアリング(再設計)しましょうというのが結論なのだ。
もっと分りやすく言うと、リストラクチャリングとは、悪い部分を見つけて改めるといったことである。つまり企業の欠陥箇所の改善である。これに対して、リエンジニアリングとは、いったん潰して作り直すというものだ。部分的な修繕による再生はもう無理なので、一から作り直すのである。根本的改革と言えば分りやすいと思う。
実をいうと、企業においても、リストラクチャリングよりリエンジニアリングが必要だということは、1990年にアメリカのマイケル・ハマー(元マサチューセッツ工科大学教授)が言い出したのであるが、リエンジニアリングという根本的改革にまで至った企業はほとんどなかったと思う。
リエンジニアリングという根本的改革を実施すると、現在、利権を得ている連中がそれを失う可能性が高いからである。そうやって改革を遅らせた結果が現状である。だから、もう救いようがないのである。

ところで、人間1人も企業と同じようなところがあるのである。
生きがいのない人生、楽しくない日常を送っている人の中には、「どこか変える」程度では、どうにもならないと感じている場合もあるかもしれない。人生が破綻し、いったい何をすれば良くなるのか、皆目検討もつかないという状況といった場合だ。
そんな時は「全部変える」のだ。そのためにはいったん全部潰すのだ。

昔から、「破壊」と「再生」という全く逆の言葉が組み合わせて使われることがよくある。
W.B.イェイツは、再生のためには破壊が必要と言い、破壊する者は陽気だと言った。
荘子は、一方から見れば破壊でも、他方から見れば完成であると言った。
人気漫画・アニメ「美少女戦士セーラームーン」では、「滅びの戦士」セーラーサターンが、「沈黙の鎌」サイレンス・グレイブを振り下ろし、いよいよこの世を終焉させようとする際、「デス、リボーン、レボリューション」と唱える。「死、再生、改変」だ。全部滅ぼして作り直すのである。はるか昔、この世が救いようもなく乱れた時にも、セーラーサターンはこうやって世界を終らせ、この世を全く新しく再生させたのである。ただ、今回は、セーラームーンが世界の破滅を阻止し、セーラーサターンはそれを感謝し自らが邪悪な敵と共に滅んだ。
涼宮ハルヒも、世界を滅ぼし、新しく作り直すつもりが、キョンにより阻止された。
いすれも、この世にまだ、守るべきものがあったからだ。

しかし、現在の経済や金融、あるいはこの国に守るべきものがあるだろうか?
全くないだろう。

さて、世界のことなどどうでも良い(笑)。
問題は自分である。世界など1つの仮想現実と思えば良い。
ましてや、知らず知らずのうちに、現行の世界を唯一のものと考え、まずはこれを守ることが自分達を守るものであると考える愚を犯してはならない。
第二次世界大戦でまぎれもなく日本は滅びたが、それは良いことであったはずだ。
現行の日本は滅んだ方が良いのかもしれない。

自分を再生させ、その上で世界に守るべきものがもし見つかれば救えば良い。
では、自分を破壊し、作り直すにはどうすれば良いのだろう。
少食しかない。
少食・粗食に徹し、救いようのない欲望を抑えている間に、精神と身体が自然に作り直されるのである。
そうすれば新しい自分になり、世界を好きなように作り直すこともできるであろう。

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