少食はマックスウェルの悪魔を招く
熱い紅茶をテーブルの上に置いておくと、やがて紅茶は冷める。
どのくらい冷めるかというと、外気の温度と同じになるまで。
ところが、我々は外気より高い体温をかなりしつこく維持する。
これが生命あるものと無いものの違いだろう。
ところが、紅茶がいつまでも冷めないという、思考上の遊びが可能である。これは「マックスウェルの悪魔」という、有名な物理学上の思考実験の1つで、想像上の「悪魔」と呼ばれる存在が、分子を観察することだけで作用を起こしてしまうというものだ。
実は、スーパーマンが飛ぶ仕組みなんてのも、マックスウェルの悪魔で説明できてしまう。
マックスウェルの悪魔がとり付いた紅茶は生命を持つと言えるのだろうか?
我々の生命は、マックスウェルの悪魔に拠るものとは思われていない。そもそも、マックスウェルの悪魔は想像上のものである。
ただ、どういうわけか、マックスウェルの悪魔への興味は人類から失われることはない。今も文献は増え続けている。
観察が作用を起こすという、もう一方の有名なものには量子力学があり、こちらはやはり我々の考える現実とそぐわなく思えながら、その存在を確立した。これと扱う大きさにおいて対極にある相対性理論は(量子力学は極小を、相対性理論は極大を扱う)当然、その地位を確立しているが、相対性理論と量子力学の統合はなかなかできない。
それらに比べ、マックスウェルの悪魔はあり得ないのに人気のあるおかしな存在である。
少食を続けると、まるでマックスウェルの悪魔によるものとしか思えないことがよく起こる。
摂取した以上のエネルギーを持ちえたりである。
重さやエネルギーであれば、まだ実証しやすいが、マックスウェルの悪魔の本来の本性は情報科学で、こちらは実証しにくいが、奇妙な情報現象を起こすこともある。
そして、情報と形ある世界は同じもの、あるいは、相互に変換可能なものだ。
形、エネルギー、情報を、我々の観念では神秘としか思えないやり方で動かせば、あり得ない世界も実現する。しかし、それは、馴染んでいる者には当たり前の世界だ。
少食には、それほどまでの神秘がある。それはただ実践することで体験できる。理論に関しては、上にもいろいろ書いたように不明なところだらけだ。
少食は、現在の常識的観念を超え、人間を超え、新しい人類に進化させ、新しい世界をもたらすだろう。
ならば、少食に取り組まずにいられようか?
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Comments
おせわになってます、でるおです。
甲田光雄先生とサンプラザ中野さんの
対談本「食べ方問答」読みました。
いや~少食恐るべし。少食は実に理に
適ったものなんだと感心しました。
(理論派のkayさんが熱心に勧めるわけだ。)
さらにネットで甲田先生を調べていくうちに
すっかり食に対しての価値観変わりましたね。
食は楽しみでもあるので、
ご馳走自体は否定したくありませんが、
ただ大食いは、己の健康・美容の為にも
自粛しないといけませんね。
ちなみに私の仕事は食品メーカーの
営業なんです。あはは。
kayさんの少食普及キャンペーンで
みんなが少食になったら困りますね(笑)。
Posted by: でるお | 2008.11.30 11:34 AM
★でるおさん
あはは。このブログからリンクさせていただいており、時々コメントもいただいる書家の華文字さんも食品販売会社を経営しているそうな^^;
もちろん、食は大切なものであり、食品業の方々は有難い存在なのですが、いまいち複雑か・・・^^;
サンプラザ中野さんは、甲田光雄さんを師と仰いでいるようですね。
実は、私は甲田先生のお話はややこし過ぎて苦手なのですが(笑)。
食べるのをやめるわけには中々いきませんが、少しでも食を節することは良いことと思います。
私は、志あって、やや徹し気味というだけですが、これもまた良いものです。
Posted by: Kay | 2008.11.30 02:14 PM
ありがとうございます。
しかしkayさんの博学ぶりは、
半端じゃないですね。
毎日、毎日よくもまあ出てくるもん
だと感心しております。
Posted by: でるお | 2008.11.30 07:52 PM
★でるおさん
日常、褒められることが滅多にありませんので、喜んでおります^^;
役に立たないことばかり詳しいのですが・・・^^;;
Posted by: Kay | 2008.11.30 09:31 PM