« 信念と幻想 | Main | 敬う心 »

2008.06.25

実存としての小説世界

「月は地獄だ」という、1950年のキャンベルのSF小説がある。
1970年代に月の裏側に15人の男達が乗り込むのだが、事故で宇宙船は破損、飛行不能となり、1ヶ月の滞在の予定で用意した装備で、救援が来るまで生き延びなければならないというものだ。
私はまず、桑田二郎(当時、桑田次郎)さんの漫画版で読み、その後、小説を読んだ。ただ、いずれも小学生だったので、詳細はあまり憶えていない。小説では、彼らの日誌に「今日の太陽電池の製作は○○個」「今日の太陽電池の製作は△△個しかできなかった」「本日の太陽電池の製作は□□個。新記録だ」など、太陽電池の製作に注力している様子が印象深かった。やはり日頃の業務は重要であるなあ・・・と。

ところで、もっと印象に残っていることがあった。
ある科学者が、月面ドームの外での作業中、事故が起こり、生命は取り留めたが、脚を失った(片脚か両脚かは憶えていない)。
だが、その科学者は言ったのだ。
「私はマラソン選手ではないから、別に問題はない。研究には支障はない。」
この積極思考には、子供ながら感心したものだ。

日本一のお金持ちの経営者、斎藤一人さんの教えに、「困ったことなんか絶対に起こらない」というものがある。
何か困ったと思うことが起こった時、それで本当に困るのかと考え、本当は少しも困らないことが分れば、現実の方が変わってしまうというものだ。
この科学者は、脚を失くすという、一般的には「困ったこと」が起こったに関わらず、「別に困らない」と考えたようだ。

このように、貴重な教えであれば、現実はもちろんだが、優れた文学作品に適用することも十分に可能と思う。フロイトも精神分析を文学作品によく適用していた。また、フロイトは民族や国家すら精神分析できると言った。ただ、これに関しては、吉本隆明氏の「共同幻想論」を適用する方がより適切と思う。
逆に言えば、斎藤一人さんの教えや、フロイト精神分析学や、共同幻想論をうまく取り入れた文学作品を書くのも良い方法かもしれない。もっとも、そのためには、これらを深く理解する必要があるだろうが、それには、この世の真理を見抜く鋭い洞察力を磨かねばならないだろう。
ドストエフスキーの作品は、小説とはいえ、世界に対する超人的洞察力ゆえに名作なのであるのは疑いが無い。

↓よろしければいずれか(できれば両方)クリック願います。人気投票です。
人気blogランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ

|

« 信念と幻想 | Main | 敬う心 »

Comments

最近、また『困った事は、起こらない』を読み返しています
生きている限り色んな状況に遭遇します
分かっては、いるのだが素直になれず悩む自分がいますまだまだ修行が足りません
そんな時の心のリフレッシュがその本です
読むたびに気分が晴れる事を感じます

次の第一歩をどの様に選択するか!
それは、自分自身の感じ方で明暗を分けると感じています
困った事は、起こらない
今では、心の支えとなっています

今夜もwで・・

Posted by: ヒデピョ~ン。。 | 2008.06.26 at 12:18 AM

前にKayさんにもお話した「何をしたいかわからない」友人が失踪?しかもまわりの友人に自殺をほのめかして。大家さんに家を開けてもらったら、電気とラジオが付けっぱなしでもぬけのから。携帯は留守番電話のままでつながらい。警察にも相談し、家族の方に家出人として、捜索願を出してもらいました。
自分に出来ることは何だろう?私は、自殺者がほとんど見当たらないマケドニアでの体験を書き記すことで、10年連続で3万人を超える自殺者の数に、何とか歯止めがかけられないかと思い、とりあえず、新たなブログを立ち上げました。

http://ameblo.jp/hiraki-naori/

その後、携帯電話の会社に調べてもらったところ、なんと最後の通話は成田からだということが判明。どうやら、海外に行ったようだと・・・。

現在も、捜索中ですが、ひょっとすると、単なる海外旅行に出て気晴らしにいった可能性も出てきました・・・。

「困ったことが起こらない」、それは言い換えれば、何か落としどころがあって、(丸く?)おさまる、ということなのかもしれません。

現時点では、心配した友人の早とちりの可能性が半分、もう半分はやはり、早まった行動をしたのではないかという可能性。

しかし、成田へ向かったという足取りがわかっただけで、われわれは少しほっとしました(放浪癖のある友人なので)。

私にとっては、この友人の失踪(?)を機に立ち上げたブログが、その落としどころのように思いました。なぜなら、マケドニアでの経験を共有することで、少しでも自殺を踏みとどまる人が増え、責任を追求して、追い込み、自殺者を作り出すような雰囲気を変えることが少しでも出来るなら、災い転じて福となす、からです。

先週来、友人の捜索で手一杯でしたが、またコメントを再開します。

Posted by: 石彫人 | 2008.06.26 at 12:59 PM

★ヒデピョ~ンさん
私も、「困ったことは起こらない」を、一生使い切ることのない貴重な秘法としようと思っています。はい、困ったことなんか絶対に起こりません。
次の第一歩!!答は我が胸中にあり・・・なんてカッコつけ過ぎですね^^;

Posted by: Kay | 2008.06.26 at 10:37 PM

★石彫人さん
ご友人の安否ももちろん気になるのですが、石彫人さんの新しいブログ「開き直りのススメ」を本当に嬉しく思います。
乗った!乗りますよ!・・・って、ちゃぶ台に乗るなって?(笑)
自殺率がぶっちぎり世界トップを独走中の日本ですが、何も方策があるわけでもありませんし、このままでいいはずがありません。これだけ豊かな国が、世界で最も惨めな国であるのかもしれませんからね。その中で、まさにベストタイミングです。
石彫人さんの志に敬意を。全面的に賛同です。
私もですね、真性ひきこもりとしては、同様な方々に何か勇気を与えられないかと常に思ってますが、私がもそっと立派になんなくちゃと思いますね。
で、思うのですが、石彫人さんのマケドニアのお話は、きっとひきこもりの方々にも力になると思います。いや、嬉しいですね。私も何でもやりますよお!

Posted by: Kay | 2008.06.26 at 10:38 PM

Kayさんありがとうございます!心強い限りです。失敗したっていい、約束なんか守らなくていい、責任なんか投げ出していいから、ただ楽しく、幸せに生きていて欲しい。自分で死ぬぐらいだったら、途中で投げ出したり、開き直って生きていって欲しい、そんなメッセージをコツコツと伝えていければと思います。

自殺するぐらいなら、無責任でいい、いい加減でいいというムーブメントの旗振りをしていきたいです。

そんなことをしたら、日本が駄目になるのでは?

そう思う、あなたの心が無意識の圧力となって、逃げ場のない雰囲気、人を自殺へと追い込む環境を作り出してしまう、ということを切に訴えていきたいです。

困ったことは実際には起こらない。必ず、何らかの対応法がある。ただ、困った、困ったと思っている心が困りものなだけ・・・。開き直れば、必ず道が開ける。

友人が何気ない顔で生還し、このブログの単なるきっかけを与えてくれただけであることを願って・・・。

Posted by: 石彫人 | 2008.06.26 at 11:09 PM

問題の友人が、本当に、何気ない顔で生還し、明るい声で「今帰りました」という電話が今日ありました!つ、ついてるな~><;友人にしてやられました。ご心配をお掛けしました。何を隠そうこの友人もマケドニアに1ヶ月ほど滞在していた人。マケドニアで知り合いました。

やはり、「困ったことは起こらない」のでした@@;

Posted by: 石彫人 | 2008.06.27 at 01:02 PM

わはははははははは!!!
ばん!ばん!ばん!!
やられましたね(笑)。これはもう笑うしかありません。
これは、石彫人さんに、今生での使命を伝えるための完璧なシナリオですねえ。
中間生で打ち合わせ済みだったんでしょう?あたしも聞いてましたぜ!(笑)

偶然は密かに仕組まれた
いっそ必然?
目の前に今晒された不覚に歪む感情
~KOTOKO “Re-sublimity”より~

世界は石彫人さんに任せた!
では!・・・なんてね(笑)
昔、仏教学者のひろさちやさんと竹村健一さんが共著で「いい加減のすすめ」なんて本を出してましたが、あれから20年以上経って、日本はさらにぎすぎすしてるのですから、あんな真面目な本では駄目なんでしょうね。
「無責任でいい」とまで言い切らねばね。
はい、私は無責任ですとも!!(をい)
今、私の手元に「自殺するならひきこもれ」という本があります。日本って国は、国家や大企業に価値観を支配されている国で、その価値観に合わないと恐ろしく不安になるよう仕組まれているのですね。
私は石彫人さんが芸術塚であることのアドバンテージは実に高いと思っています。応急処置だけでなく、人々の精神を変革させるのは、やはり芸術と思います。近いことがやれるのはギャンブラーだと思いますけどね。ギャンブルを深くやると、既成の価値観なんて簡単に吹っ飛びますからね。
「開き直りのススメ」、実に楽しいですね。多くの人に読まれることを願っています。
素晴らしいブログを2つ運営することとなり、ちょっと大変かもしれませんが、応援いたします。

Posted by: Kay | 2008.06.27 at 10:10 PM

いやー、最近ここの周りではツイてる人が多いですね~。
よかったよかった。

石彫人さんの新しいブログ、いいですね!
自殺の原因の一番は経済的理由とは言われてるけど、それ以外の要素が多いと思います。
斎藤一人さんの著書では、食べ物が大きいといい、甲野善紀さんの著書では薬が病気を封じるから今度は脳に…という記述があったり。
多分、体を使った学習じゃないのが問題なのかも知れません。
経済的な理由は、変な面子とかかも。
1つ思ってることがあって、マズローの欲求五段階説。
たしか、科学的にも微妙だけど上の人はそろって口に出す。
そこで思ったのは、下位の欲求が満たされてこその承認欲求以降なはずなんですよね。
だから、自殺者がいるってことは、生理的欲求すら満たされてないので、なんだかなぁーと思うわけです。
まあ、批判しても無意味なのですが、そういうわけでちゃんとするのは承認欲求からと割り切って、まずは責任とかで自殺よりも生きることを優先するのがいいんじゃないかなーなんて思ったりします。
と、これまた底辺な自分が言うのでした、あ、斎藤一人さん的にも、神田さん的にも、セルフイメージ低くしちゃいけないんだった(^^;

Posted by: hideto | 2008.06.27 at 10:18 PM

本当に皆さんありがとうございます!展覧会中でもあり、また次の作品の制作にも追われる中の出来事でした><;ついてるな~@@;おまけに長文のブログまで立ち上げることに・・・。幸せだな~。。;

一人さんはよく言っていました。仲間がいて、帰る場所がある。それが一番幸せなことだと。Kayさんも、Hidetoさんも、他の皆さんも、これからもよろしくお願いします♪

Posted by: 石彫人 | 2008.06.27 at 10:47 PM

そして、みんな成長するのですね。
人の考えに思いを込めると、確かに自分も成長するのを感じます。
ウォレス・ワトルズは、生命は発展するのがその本質であると書いていましたが、人間の発展の中には、肉体や種ということと共に、知性と魂があります。
小説でもアニメでも、登場人物達がみんな成長していくものが良いと思いますが、それが人間の本性だからでしょう。

Posted by: Kay | 2008.06.28 at 09:24 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/3170/41644913

Listed below are links to weblogs that reference 実存としての小説世界:

« 信念と幻想 | Main | 敬う心 »