永遠の憧れ
「永遠のあこがれ」と聞いてピンとくる方はクラシックファンと思う。
1905年、チェコの作曲家ノヴァークの創作した交響詩だ。
ノヴァークは、一般にはあまり馴染みのない作曲家かもしれない。作曲家としてよりも、音楽教師の仕事に情熱を注いだとも言われる。
私もまた、ごく最近までノヴァークを知らず、「永遠のあこがれ」も知らなかった。
だが、数年前、漫画家の立川恵さんのサイトの掲示板に、立川さん作の人気漫画「怪盗セイント・テール」に登場する、深森聖良(みもりせいら)という名の14歳のシスター見習いの聡明な美少女を私の「永遠のあこがれ」と書いたことがある。すると、小学生の女の子だと思うが、それが良い言葉であると書いてくれた。
「永遠のあこがれ」・・・確かに良い言葉である。そして、私は自分でこの言葉を作ったのだ。
交響詩「永遠のあこがれ(Eternal Longing)」は、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの「絵のない絵本」の28夜のお話を基にしたものだ。
越冬のため温暖な地域に向かう白鳥の群れの一羽が、疲労のためだんだん高度を下げ、やがて海に墜落する。暗い海で一晩中、ただ一羽漂っていた白鳥は、夜明けと共に孤独に飛び立つ。ただそれだけのお話にアンデルセンが込めたものをノヴァークが感得し、美しい(そして悲壮)な交響詩にしたのである。
私は、このお話に孤独の美しさを強く感じたが、英国の作家コリン・ウィルソンも、この曲にはノヴァークの孤独感が込められていると言う。
夜明けにただ一羽孤独に飛び立つ白鳥。そのイメージの美しさは鮮烈と思う。
ところが、この作品33「永遠のあこがれ」はAmazonなどを見ても、在庫切ればかりである。あまり有名でないということもあるが、寂しいものである。
輸入版や中古品なら入手は可能のようである。私も早速注文した。
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Comments
今夜は、正統派で参上^^
kayさんのblogは、いつ読んでも新鮮味があります
クラシックは、私趣味で無いのでチンプンカンプンですが音色や音質は、心感じるものがあります
一人自分の世界を満喫する時などは、エンヤを良く聴く私です
実は、意外と根暗かも^^;
今夜のセミナーにwで・・
Posted by: ヒデピョ~ン。。 | 2008.05.22 12:38 AM
エンヤとキンヤの区別が付いていなかった私です(アホアホアホ)。
私は音楽はアニソンかなあ^^;
Posted by: Kay | 2008.05.22 10:16 PM