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2008.03.13

芸術に賞など必要があるか?

毎年、小説の世界では、芥川賞や直木賞が発表されるが、ああいったものが、まさか本当に良いものだと思ってはいないだろうか?
最近は、若くてキュートな女性の受賞が目立つ(目立たせる)ようになったが、彼女達の作品が本当に優れていると信じさせられていないだろうか?
これに関しては、私でなくても、いろんな意見がある。最も妥当なのが文壇の話題作りというものである。著名な純文学系作家の絶賛の声も聞くが、言うまでもなく、彼らも文壇と運命を共にしているのであるから、絶賛でなければ黙るしかない。せめて、説得力ある「絶賛」であれば良いのだが、そんな絶賛を聞いたことはない。いずれも個人的主観の絶賛であり、著名作家の言うことだからといって、特に信じる必要はないはずである。
批評家、評論家となると正直に「面白いが、中味のない作品」とか言ったり、大人っぽく「まあ、芥川賞、直木賞と言っても、所詮新人賞みたいなものですから、彼女達の今後に期待したいですね」としたりする。

私は、別に、芥川賞、直木賞の、特に若い女性作家の作品が悪いと言うつもりはない。そもそも読んでいない。ただ、良いか悪いかは自分で決めろと言っているだけである。芥川賞や直木賞といったところで、1つの偏見というに過ぎないことだけは絶対に間違いがない。芸術作品に普遍的価値など無く、価値は鑑賞者との関係で決まるのである。これは重要なことである。
だから、芥川賞も直木賞も、ある1つの団体が、何らかの基準でチャンピオンに定めた作品とだけ考えれば良いはずだ。
二十歳前後の人間が、それほど深く人間や世界を洞察した作品を書く可能性は全くない。よって、現在の芥川賞や直木賞の基準には、深い洞察を含む作品である必要はないということである。
そういえば、ツァラトゥストラも、イエス・キリストについて「イエスは高貴な魂の持ち主であったが、せめて私の年(40歳)になれば、もっとモノが分かったろうに」と言ってたものである(笑)。イエスが処刑された年齢は諸説あるが、30歳から34歳の間と言われている。これでも、当時の平均寿命に近かったかもしれない。

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