最初のが一番良いという経験
素人ながら絵を描いていると思うのだが、時間をかけて修正を行った後、一番最初の状態の絵の方がずっと良かったということがよくある。ほぼいつもではないかと思う。
これは、ひょっとしたら、プロの絵描きでも同じことが多いのではないかと思う。
ピカソも、油絵では分からないが、版画では、制作枚数も凄いのであるが、修正作業も精力的に行ったらしい。版画では、その都度の試し刷りをするので、試し刷りが残っていれば修正前の状態が分かるのであるが、池田満寿夫さんによると、修正後が必ずしも良いわけではなく、明らかに悪くなったものも少なくはないらしい。
だが、それが分かっていても、修正せざるを得ないという気持ちがあるのかもしれない。
絵ではないが、ベートーヴェンも、楽譜の気に入らない1音を何十回(ひょっとしたら何百回)も書き直した後、その音が一番最初のものと同じであったということがあるらしい。
もっと日常で言うと、髪形を整える際、手を入れれば入れるほど悪くなるということを経験されている方も多いだろう。
内海康満さんという、一種の賢者がいるが、彼が著書に書いていたところによると、犬を買う時、最初に抱いた犬を気に入ったら、後は見ないのだという。
ガールフレンドを選ぶ時も同じなのかと思ってしまったが、多分そうだろう。
書いていて、「これは宇宙の真理の一端ではないか」と思ってしまった^^;
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Comments
同じ事を何回も考えていると後で意味分からなくなる事有りますよ
その時は、初めに戻ります(笑い
それと・・先見の明
納得!
私の尊敬する先輩にその様な人がおられます
が・・・5年ぐらい進みすぎていて理解されない事が多いのが現状です
でも尊敬しますよ!私
物事の発想に対して・・
今夜のセミナーにポイッと
Posted by: ヒデピョ~ン。。 | 2007.10.03 12:37 AM
ぼんやりしているときに降りてきたイメージを紙きれにバーーっと描き、気に入ったのでそのとき出されていた学校の課題に使おうと清書を試みたのですが、どう描いても最初の雰囲気や勢いを上回れず悔し泣きしたことがあります。
そのときは描いているうちに再びハイになって多少下書きを上回ることが出来ました
絵を描くことは、「何を描くか」ではなく、「何を描かないか」「どこで止めるか」が一番大事だといいますし…
Posted by: mikemike | 2007.10.03 12:54 AM
★ヒデビョ~ンさん
私にも、著書が20冊くらいある国際コンサルの知人がいるのですが、彼が私にわずか20万円の金を借りた時は、進みすぎてはいけないことを実感しましたね。ちなみに私はひょっとしたらかなり時代遅れです。
Posted by: Kay | 2007.10.03 10:13 PM
★mikemikeさん
ま、まさに!!
それです!!
「何を描くかでなく、何を描かないか、どこで止めるか」
これって、イタリアの自動車メーカーのフィアット社のかつての哲学でした。シンプルな良い車を作っていたのですが、最近はどうもそうでないらしい。
Posted by: Kay | 2007.10.03 10:16 PM