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2007.08.15

小説は、著者1割読者9割

梶原一騎氏原作の漫画で読んだので、事実である保証は全くないが(梶原氏は、漫画を面白くするためと思うが、正確な事実を重んじなかった)、空手家で名高い大山倍達氏は、吉川英治氏の有名な小説「宮本武蔵」を座右の書としていたらしい。
ちなみに、小説「宮本武蔵」もまたフィクションであり、武蔵の恋人として名高く、大河ドラマでは米倉涼子さんが演じた「お通さん」も架空の人物である。
武蔵に関する事実らしき根拠があるものといえば、彼自身が書いた「五輪書」だけである。
かつて、ただ英雄視ばかりされていた大山倍達氏も、最近はいろいろ裏情報が出るようになったが、ここではそれは問題にしない。
「五輪書」は素晴らしい書であるらしいが、ロマンという点では吉川英次氏の小説の方が圧倒的である。また、小説というものは、必ずしも著者のみで世界を構成するのではなく、読者が著者とは全く異なる理解をしても何ら不思議なことではない。
サルトルなどは、「小説を読むことは、小説をもう1度書くことである」と言ったが、まさにその通りである。大山氏が読んだ「宮本武蔵」は、著者吉川英次氏の「宮本武蔵」とは全くの別物と言って良い。実際、大山氏は吉川氏との対談の際、武蔵という人間についての吉川氏の解釈に怒り、あわや吉川氏を殴りたいのを堪えたという話もあり、両者の考え方はかくも違っていたのだ。
ちなみに、私は高橋弥七郎氏の「灼眼のシャナ」を昨夜14巻まで読了したが、まさに座右の書に相応しく思った(笑・・・うべきか?)。私の知る限り、この書のメイン読者と思われる高校生の読者には変なヤツが多い(笑)。もちろん、私とは解釈がまるで異なるであろうし、言ってみれば、私が読んだ「灼眼のシャナ」と彼らが読んだ「灼眼ノシャナ」は全く別物である。

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