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2007.08.02

悪魔によりて空を飛ぶ

スピッツの歌で「空も飛べるはず」というのがあります。
やはり人間は、マシンの力を借りずに天使のように空を飛ぶことに憧れるものと思いますが、それはなぜでしょうね?
絵画では、シャガールには、それは気持ちよく空を飛ぶ恋人達の絵とかがありますし、マグリッドも人を飛ばせるのがお好きな様子(笑)。ただ、これらは、シューレリスム(超現実主義)とされる作品で、いかにも現実感はありません。

手塚治虫さんの漫画作品「海のトリトン」で、人間が空を飛ぶ夢を見るのは、実は太古の昔、海の中を泳いでいた魚類だった時代の記憶だという研究者もいると紹介されていましたが、はたしてどうか・・・。

英国の作家チェスタートンは、Angels fly because they take themselves lightly と言ってますが、いろんな訳があります。直訳では、「天使は自分を軽いと思っているから飛べるんだ」となりますね。「天使は気楽だから」とか「天使は自分にこだわらないから」と訳す人もいるようです。英語もなかなか難しいですね。

そういえば、某カルト団体だけではありませんが、空中浮遊ヨーガといいまして、結跏趺坐(けっかふざ)という座禅式に座った状態から、空中に浮かぶとかいうのもあります。ビートルズも指導を受けたというふれこみのインドの聖者であるマハリシ・マヘーシュ・ヨーギが発明した(正しくは、彼は師であるグル・デヴから伝授されたらしい)TM(超越瞑想)という瞑想の上級レッスンであるTMシディを受けると、ホッピングといって、やはり座った状態から浮き上がると、マハリシ総合研究所は主張します。

最近、「エル・カザド」というアニメにハマっているのですが、主人公の1人であるエリスという愛らしい少女(13歳位?)が、時々、異常な跳躍能力を発揮しますが、彼女が「マックスウェルの悪魔」に関わるらしいことから、私は、人間が空を飛ぶ原理を理解しました(笑)。
さあ、これであなたも空を飛べます(?)。
この原理は、簡単に言うと、空気中の熱エネルギーを位置エネルギーに変換するというものです。
位置エネルギーは、「重さ×高さ×定数(※この定数は重力加速度)」で表すエネルギーで、同じ重さなら高い位置にあるものほど大きな位置エネルギーを持ちます。落下させると運動エネルギーに変わり、運動エネルギーは最終的に熱や音のエネルギーになって拡散します。
これを逆に、空気中に拡散された熱エネルギーを位置エネルギーにすれば、位置エネルギーに見合う高さまで飛べるわけです。
まあ、理屈はそうなんですが、空気中の熱を位置エネルギーにする方法が難しいのです。
空気中の熱は雑然として存在しますが、これを1つの物体に集める、即ち、秩序ある状態に変えることは、実は不可能です。それは、塩と砂糖の混合物から、砂糖だけを取り出すようなものです。
熱力学の第2法則によれば、エントロピー(単純に言えば乱雑さのこと)は必ず増大しますので、これに反することにもなります。
ただ、「マックスウェルの悪魔」という思考実験では、熱力学の第2法則が破られる場合もあるとされ、「エル・カザド」のエリスは、それを行う能力があるということなのだと思います。まあ、可愛いから赦します(笑)。
結論として、マックスウェルの悪魔さんと提携すれば空も飛べるわけです(笑)。それを売ってくれとか言わないで下さい。情報技術者たる私は、情報理論に則り、マックスウェルの悪魔さんを否定する側におりますので・・・。

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