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2007.07.13

本当に好きな人とは

皆さんも、一度は、「その人が、本当に好きかどうかを判定する方法」というものを聞いたことがあると思う。
私が最近読んだ百合漫画の傑作「くちびる ためいき さくらいろ」(森永みるく著)では、女性専用であると思うが、「その人にキスされるところを想像し、嫌悪感がなければ嫌いではない」という、なんとも分かりやすいことが書かれていた。
もちっと深い感じのものでは、「その人に二度と逢えないとしたらどう感じるか?」というのを聞いたこともある。

ただ、これらは感傷的であり、あまり正しいことは分からないと思う。
それなら、「時をかける少女式」が良い。
これは、「その人のことが記憶からなくなるとしたらどう感じるか?」というものである。
これなら、「逢えないとなると悲しいが、記憶がなくなるなら何とも思わないのだから、別にいいかな」となる。そして、よく考えたら、ほとんどの人に関して、「別にいいかな」ということになると思う。
好きな人の記憶が無くなるというのも、また悲しいだろうが、どうにも耐えられないというほどでもないと思われる。
好きなんて気持ちは随分利己的であることがわかる。
もし、少しはマシな気持ちでその人のことが好きなら、自分がその人のことを忘れることを考えたら、すぐにその人の立場に回るはずである。即ち、「自分に忘れられるその人はどうだろうか?」と。どんな気持ちかは知らぬが、その相手の気持ちに深く同調できれば、それは真実の愛・・・かもしれない(笑)。

私の場合は、もう二度と逢えなかろうが、その人を忘れてしまおうがどうでもいい(笑)。
土台、どれほどの社交家であっても、一生に親交を結べる相手の数なんてたかがしれている。一生逢わない人間の数の方が圧倒的以上に圧倒的なのである。
逢わない人の中に、どれほど素晴らしい人がいることかと思えば、たまたま逢った人にそれほどこだわる必要もない。
たまたま逢った縁というのも大切であることは分かるが、その1つが消えても、また次の出逢いを待つだけである。以前、竹村健一氏が本に書いていたが、彼は女性にふられたとしても、「おお、神様は、また新しい女性と愛し合うチャンスを私に与えてくれた。今度の相手はもっと美人に違いない」と思ったそうである。

もう1つある。
忘れたくない人と別にそうでない人といった選り好みは本当は好ましくはないのだ。
いや、選り好みも何も、実際には他者など存在しない。全ては自己である。分割できない自己を分割し、ここは好きだがあそこは嫌いと考えるのは本当は愚かしいことなのだ。
真の愛は、そのようなことはしない。2人の世界にどっぷり浸っているカップルは、実にこっけいなものである。電車の中などで、そんな連中を見たことがあると思う。すぐに分かれる2人である。

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