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2007.07.07

百合を真面目に語る

本日は、真面目に百合のお話である。
百合と言っても、お花の百合ではなく、すぐピンと来る方もいるだろうが、いわゆる女性の同性愛者である。
歴史的には、女性の同性愛者をレズビアン、男性の場合をゲイと呼んでいる。ホモセクシュアルはゲイのイメージが強いが、同性愛者一般を指す。
また、現在では、女性の同性愛を題材とした小説・漫画のジャンルをガールズラブというが、実は、男性同士のボーイズラブの方が先にできた言葉らしい。
ボーイズラブに関しては、日本でも近代の文豪の作品にそれらしいものは沢山あると思う。むしろ、ガールズラブの方がずっと少なく感じる。
漫画では、昭和以前からボーイズラブは人気があるが、それを楽しむのは女性の方がはるかに多いように思われる。尚、現在では、ボーイズラブを趣味とする女性を腐女子と呼ぶのが一般的になっている。

私はボーイズラブもガールズラブもあまり詳しくはない。
露骨なガールズラブを描いた漫画・アニメの傑作である「神無月の巫女」は、コミックス、DVDを全て揃えて繰り返し見たが、ガールズラブの真髄をつかめなかった。
ところで、女の子であれば、ある時期に同性に恋愛感情と区別が付かないような憧れを持つのは全く正常なことである。しかし、それを知らないために、「自分はおかしいのではないか?」と悩む女の子は多いようである。
また、美少女2人がコンビを組む漫画・アニメでは、ほとんどと言って良い位、多少は百合の雰囲気を表現することがあるが、別に不自然なことではないと思う。
女子小学生に人気抜群であった「ふたりはプリキュア」(「プリキュア」シリーズは現在も継続中)で、なぎさがほのかのことを「あたしが男子なら好きになるタイプ」と言ったことがあったが、その中に百合的雰囲気を多少感じても良いと思う。

少し前になるが、子供向きと言って何ら疑いようのない人気アニメ「カードキャプターさくら」では、小学4年生のさくらの親友である知世は、さくらに親友以上の感情を抱いていたし、実際、知世がこの世で一番好きな人はさくらであった。さくらは、やはり知世のことが好きで大切に思っているが、知世は「私の好きは、さくらちゃんのとは違う」と自覚していた。ただ、これを同性愛と呼べるかどうかは疑問である。
さくら自身は、高校2年生の兄である桃矢(とうや)の親友の雪兎(ゆきと)に憧れていた。年は離れているが、実際、2人は結ばれると見えた。しかし、雪兎と結ばれるのは、なんと桃矢であった。ただ、これもゲイと呼ぶのはむしろ難しいものであった。

私は、これらの漫画・アニメに何ら抵抗を持たないというほどではなかったが、最近、かなり認識を変えてくれるものがあった。
「ないしょのつぼみ」(やぶうち優著)という、小学館の小学生向け雑誌に連載された性教育をテーマとした素晴らしい漫画がある。そのコミックス第3巻で紫音(しおん)という小学5年生の女の子が、女の子を好きなことが分かり、主人公のつぼみは驚く。だが、つぼみのことが好きな男の子である幹図(みきと)は、「同性異性に関わらず、人を好きになるのは自然なこと。好きになったのがたまたま同性であっただけ。何もおかしくはない」と肯定する。
それで大いに納得した後で、シンクロニシティかセレンディピティかは知らぬが、たまたま百合漫画の大傑作「くちびる ためいき さくらいろ」(森永みるく著)を読んだからたまらない(笑)。その抜群に美しい絵と共に、描かれた少女どうしの愛は、これまで見た百合、あるいは百合的作品の比ではない何かがあった。「この世に残された最後の純愛」のコピーは伊達ではない。かくして私は完全に百合に目覚めた(笑)。

愛にはいろんな面がある。
1997年の「ストーカー 逃げ切れぬ愛」というドラマは、当時、社会問題化し始めた「ストーカー」をテーマとしていた。
この主題歌が坂本龍一の「The Other Side of Love」で、彼の実娘Sister Mが歌っていたが、このタイトルは印象的だ。誤解を恐れずに言えば、ストーカーもまた、愛の一つの形である。
何事も、問題はその表現手段だ。
尚、愛の本質とは統合である。それは、一切の差別を忘れ、全てを一と見ることが究極である。男女の愛が強調されるのは統合を表現しやすいからだ。崇高なる一であるものへの統合に向かうものであれば、それがガールズラブであれボーイズラブであれ問題ではない。
ストーカー、あるいは、痴漢といった歪んだ形での愛を表現する場合もある(言うまでも無く、これらの全てが愛ではない)。しかし、本当はこのような方法を使う必要が全くないことを理解できれば良いのである。

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