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2007.06.11

リーダーの条件

政治でも会社でも学校でも、統制や管理がうまくできていないことへの文句が絶えたことはない。
しかし、これは、勘違いというか、人間を理解しない者のたわごとだ。
あまり大きな規模では分かり辛いが、職場や、あるいは遊びのグループを考えてもらえば分かるが、ものごとは「声の大きい者が勝つ」のである。

「禁断の惑星」という1950年代の傑作SFで、アルテア第4惑星に住んでいた博士と、そこを調査にきた地球の宇宙船の船長とドクターが、この惑星の昔の住民(人類をはるかに超える文明を持っていたが滅びた)が残した装置で知能を計測する場面がある。
IQ180のドクターも、ここの先住民の幼児に及ばない。船長の知能を測った博士は、「リーダーというのは大きな声が出ればいい」と言う(つまり、大した知能でなかった)。
あまりにさりげないシーンであったが、実はこれが真理だ。
そもそも、人間の脳そのものが、そんな性質を持っているらしい。考えれば分かる。面白いアニメを見ていても、部屋の中が炎で染まれば逃げるだろう。何も理性が知的に判断して逃げるわけではなく、「逃げろ」という衝動が起こって逃げるのだ。その衝動は、アニメの名場面にも優る、つまり、「大きな声の指令」なのである。

声の大きな者の不合理を、声が小さい者が論理的に突くことで撤回させるという場面もあるかもしれない。しかし、それは一時的だ。
「国民の声の大きさ」という言葉の通り、論理ではなく、声の大きさが必要だ。
TVシリーズの「宇宙大作戦」では、カーク船長の白熱の演説が敵を説得する場面が多かったが、あれも、カークが正しいというよりは声が大きかったからうまくいった。「論理的」なスポックは、決してカークにとって変わろうとしなかったのだ。それがスポックの「論理的」でもあったのだと思う。

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