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2007.05.02

給食

裕福でありながら、子供の給食費を払わない親がいるという話を聞いたことがあると思う。
給食といえば、私は2つのことを思い出す。

1つは、作家の太田治子(おおたはるこ)さんだ。父親は太宰治らしいが、母親(太田静子)とは別の妻とその子供がいたらしい。しかし、「治」の字が名前にあるように、認知はしてもらったらしい。もっとも、誕生の翌年、太宰は自殺している。
母親の静子は働きに働いたが、貧しく、学校でただ1人、給食費を払えなかった。担任の男性教師は彼女によそよそしく、彼女が得意であり、国語の時間の楽しみであった、本の朗読には決して彼女を指名しなかった。実は私も、本の朗読が得意であったが、小学2年生の時の年配の女性の教師とソリが合わず、彼女はある時期から露骨に私を指名しなくなった。子供には、得意を封じられることはなかなかきつい(大人でもか^^;)。

そもそも、給食というものが始まったのは、戦後、連合国総司令官ダグラス・マッカーサーの来日が関係する。これがもう1つの話だ。
マッカーサーは、当然、日本最高のホテルのビップルームに宿泊した。最初の日、彼の側近は、朝食のメニューをホテルに指定した。
翌朝、朝食の席についたマッカーサーは、ホテル側の誤りに抗議する。彼は、朝は目玉焼き2つを食べることを習慣にしていた。しかし、皿の上には、目玉焼きは1つしかない。
コック長は苦しい説明をする。一晩中、皆で町中探したが、卵は1つしか手に入らなかった。
マッカーサーは愕然とする。日本最高のホテルでさえ、最高の客に2つの卵が出せない。
調査を命じると、子供の栄養状態が非常に悪い。マッカーサーは、学校給食の実施に着手する。

「灼眼のシャナ」というアニメの第1話で、高校1年生の主人公、坂井悠二の朝食シーンがある。若く美人のお母さんが運んできた皿には、目玉焼きが2つ乗っている。テーブルには、サラダとトーストもある。悠二は皿を持ち上げ、2つの目玉焼きを口に滑り込ませる。いまや、日本にこれを羨む者はほとんどいまい。

給食費を払わない親に何かを言う気はない。彼らの思考パターンは、彼らが作ったものではない。彼らによって困っているだろう学校そのものが作ったのだ。学校以外に、そんな馬鹿を作る要因はない。そこに目を向けた者は誰もいないようである。

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