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2007.04.13

「真逆」は「正反対」より良い

少し前から「真逆(まぎゃく)」という言葉をよく聞くようになった。いわゆる新語で、意味は「正反対」と同じだ。
おそらく、人によっては違和感を感じたり、批判的に見ることもあると思う。
ところが、考えてみれば、「正反対」より「真逆」の方が正しい日本語である。

「真逆」「正反対」の「真」と「正」は続く言葉を強調する働きをしている。
「逆」と「反対」は大体同じ意味なので、その強調語も引っくり返しても問題はないと思うが、「真反対」は良い感じで、「真逆」流行以降、実際に使われるようになったらしいが、「正逆」はおかしい。
つまり、「正」という字には、「正邪」「不正」というように、それだけで「正しい」とか「正義」という意味があり、かなり色付きの単語だ。
一方、「真」も「真偽」とか言うし、「真なり」と言えば、「正しい」という意味であるが、それえは単に「ミスのない正解」といったもので、「正」のように善悪の善といった意味合いはない。その意味で透明な単語である。
「真意」と言えば、単に「本当の意志」であり、特に善悪は問わないが、「正意」(こんな言葉はない)と言えば、なんとなく高尚な雰囲気になる。
同じく、「真因」「真空」「真水」の真を正と置き換えることが出来ないように、「真」は客観的で冷静であるが、「正」はやはり道徳的倫理的な意味合いが入る。
それで言えば、「正反対」は、「正」をまるで「真」のように冷静で透明な意味で使っているのであり、やはり「真」を使う方が正しい。

「正面」なんて言葉がある。これも本来は「真っ直ぐ前」というように、「真」を使う方が適切である。どうも「正面」という言葉は、本来は、人と人とが真っ直ぐに向き合うといった意味で、いかにも公明正大な雰囲気を表したのだと思う。
そして、面白いことに「真正面」といった「真」と「正」を重ねた言葉があるが、これは「正面」がまさに「正しい面」であり、正々堂々の様子を示したと思うが、「真」がこれを強調している。つまり、「正」はやはり「正邪の正」であり、「真」が強調である。
よって、「逆」や「反対」の意味を強調するには、やはり「真」が正しいと思う。

私が初めて「真逆」という言葉を聞いたのは、アニメ「ふたりはプリキュア」のオープニング主題歌である「DANZEN!ふたりはプリキュア」の中の、「真逆のキャラでも相通じてる。夢を生きる力」という歌詞であった(テレビでは使用されない2番の詞である)。
「真逆のキャラ」は、従来の言い方では「正反対のキャラクター(性格)」となる(尚、キャラクター商品のキャラクターは「登場人物」という意味である)。
最初、音だけで「まぎゃくのキャラ」と聞いた時、「え?何のキャラ?」と思った。「キャラ」は分かるが、「真逆」は知らなかったのである。しかし、このアニメソングで印象を強く持って憶えた。
幼稚園から小学校中学年までの女の子向きのアニメの歌を聴くのもなかなか大変である。
ちなみに、私は今でもほのかのファンである(聞いてないって・・・)。

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