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2007.03.08

孤独に耐える力

独居老人より3世代で住んでいる老人の自殺が圧倒的に多いそうだが、意外に思うかもしれない。
しかし、人間、1人の孤独というのは、普通はある程度の年齢になれば耐えられるようになる。
しかし、周りが仲良くしている中で、1人疎外される孤独というのは厳しいものである。
学校のいじめでも、悪口を言ったり、暴力を振るうというものもあるが、陰湿で効果的ないじめはなんといっても「シカト」、即ち、無視である。周りが楽しくやっている中で1人相手になってもらえない厳しさは凄まじい。

「わたしのいもうと」という、いじめを描いた絵本がある。これは、著者の松谷みよ子氏に手紙で届けられた実話である。
ごく普通の小学生の少女が、転向先で徹底して無視されるいじめを受ける。遠足の時ですら1人でいた。これは周りが楽しそうな分、ひどく辛いものである(その様子を描いた絵が特に悲しく感じた)。やがて彼女は学校にいかなくなり、かつて自分をいじめた少女達が何もなかったように中学生になり高校生になるのを家の中から窓ガラス越しに見続ける。
彼女にも、彼女の家族にも地獄の日々が続く。そして彼女はひっそりとこの世を去る。作家に手紙を送ったのは、彼女の姉であった。
味戸ケイコ氏の絵も素晴らしいので、是非、購入することをお薦めする。

ある程度の孤独は悪いものではない。
W.B.イェイツもよく言ってたらしいが、孤独こそ最高に心を鍛えてくれるものであるらしい。それでいえば、誰にも孤独は必要だ。しかし、限度を超えたもの、ましてや、子供には厳しすぎる。
だが、もし耐えられるならば、心を鍛える最高の機会と思って耐えて欲しいとは思う。心は鍛えていないと、常に揺れ動き、コントロールが効かず、不安と苦痛は避けられない。欲望に負け、身を滅ぼす可能性も大きくなる。
心が静まった状態こそもっとも強力なのであるが、それを実現しそこねることになる。
いじめをなくし、それが行われていないかチェックする努力はもちろん続けていただけば良いが、いじめや孤独がいつ自分の身に降りかかるかもしれない場合にそなえ、孤独の耐え方みたいなものを身に付けさせるのも良いことではないだろうか?そして、我々が孤独に耐え、心を鍛えることも、世の中に良い影響を与えるものと思う。

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