ナオミの床掃除
歩く芸術品、スーパーモデルのナオミ・キャンベルさんがニューヨーク市衛生局の床掃除やトイレ掃除をしているらしい。もちろん、現在も現役のスーパーモデルとして超高収入のナオミがお金がなくなったのではなく、雇っていた家政婦への暴行事件での判決による強制労働である。
ファッション・ショーに興味のない私だが、ナオミといえば、マイケル・ジャクソンの「イン・ザ・クローゼット」という曲のビデオ・クリップでマイケルと共演していたのをよく憶えている。監督は高名な写真家のハーブ・リッツだけあり、素晴らしく美しい映像であった。ナオミ177センチ、マイケル178センチとほぼ同じだが、ナオミが大きく見えたような気がした。ただ、マイケルはある意味、男性として理想的なプロポーションであることがかえってよく分かったような気がした。
ナオミの床磨き、モップかけ、是非見てみたいものである。
加藤諦三さんの、何という本かは忘れたが、女中さんをアゴで使っていた奥さんが、家が貧しくなってしまい、自分が女中さんをやることになり、屈辱に泣くというお話があった。
ナオミは数日掃除をすれば良く、現在も未来もずっとセレブである。しかし、この女中になった奥さんに楽しい未来はないかもしれない。
W.B.イェイツの「年老いたアラブ人によって書かれた『3つの悦びの歌』」に関する謎のような文書の中で、富豪であったアラブ人が、財産を人にくれてやり召使いになる話がある。彼は、家を奪われた時、家族を殺された時、そして、自らの死が近いことを知った時、それぞれ「喜びの歌」を作った。
これらの不幸を、自らの意思であると認識した時、喜びに満ち溢れたのだ。彼の一生は幸福であった。
女中をアゴで使っていた奥さんが、自分が女中になるハメになった時に泣く・・・なんと馬鹿げたことであろうか?
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