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2006.08.25

恋愛上手は人生の収穫少なし?

書店で、背表紙を見ただけだが「『分かりやすさ』の罠」(仲正昌樹著)という本を見た。このタイトルだけで、良い本であることがほぼ確信できた。
皆、考えなくてもすぐに分かる、心地よい話ばかり求め、そんな要望に合わせる話をする者が評判となる。人々の思考は停止し、おかしなことをおかしいと気付かないし、たやすく感情に流され、感動や熱狂を求める。
中味は全く見ていないが、そんなことを批判する本であると思う(読んでもいないのに、よくここまで書くなあ^^;)。

数日前に書いたが、アンデルセンは好きな女の子へのアプローチとして、自分の自伝を書いて彼女に送った。結果は当然、散々であった。沢山の文章で自分を理解してもらうというのは、相手に思考を要求する。しかし、恋する女は頭など使わない。そんな「分かりやすくない」方法に効果がないのは当たり前なのだ。
恋愛というものに高尚さを求めてはいけない。女性経験の乏しいアンデルセンは、恋愛というものに妙な理想を求めたのだろうか?

では、アンデルセンはどうすべきだったのか?
おそらくは、彼のライバルがさっさと彼女をモノにしたに違いない方法でいけばよかった。そんな方法はTVドラマでいくらでも見つかるが、昔のトレンディ・ドラマのあるシーンがとても「分かりやすい」。
土砂降りの夜、彼女の家の前に立ち、雨に負けない大声で「好きだ!!」と叫べば良かった。これほど分かりやすいことはない。その時の彼女の気分もあるだろうが、自伝を送るよりははるかに確率は高い。そう、こういうことは確率の問題である。100撃って1つ当たるか、100撃って10当たるかの問題でしかない。アンデルセンが100回でやっとうまくいくことを、手馴れたプレイボーイは10回以下で成し遂げる。(プレイボーイにもかなりの失敗はあることは注目しても良い)
ただ、アンデルセンは思考する人間であり、結局は豊かな人生を送ることができたのであると思う。
逆に、分かりやすい話ばかり求め、思考停止した人間が実り多き人生を得られるとは私には思えない。

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