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2006.04.07

ボーイズ・ビー・アンビシャス

どんな人間が一番ぞっとするかというと、小善人、小市民だ。
小さな価値観を頑なに守って一生を過ごす者である。どうすればそんなことができるかというと、欲望を捨てることによってである。もちろん、彼らだって他人に強烈に敬われたいだろうし、贅沢もしたいし、いい女(あるいは男)も欲しいとは思っている。しかし、それを得るためのリスクより、小さな安定を選んだわけである。
ところが、戦争になり、武器を持ち、たまたまどこかを占領した時、そこの住民に残虐な行為をするのは実に小善人なのだ。
人間は欲望を捨てた気になっても、捨てられるものではなく、無意識の中に抑圧しているものなのだ。抑圧されたものが噴出の機会を与えられると実にクレイジーである。必ず歪んだ形で現れ、限度を知らないものだ。
最初からある程度悪い人なら、欲望が歪んだ形で出る割合は低いので、とりあえず欲求を満たしたら、限度以上のことはしないものだ。
世間を騒がせるような凶悪犯罪をする者が、普段はおとなしい良い人というのは当たり前のことである。普段は欲望を抑圧していおり、それが無意識に溜まり、何かの拍子に噴出した時には理性は効かない。
一寸の虫にも五分の魂というが、どんなにおとなしく弱々しい人でも欲望の総量に差はない。
クラーク博士が「ボーイズ・ビー・アンビシャス」と言ったのは、単に「がんばれよ」程度の意味だったらしいが、その拡大解釈の「少年よ大志を抱け」というのは、まことに重要であると分かる。確かに大志を抱くと、自我が揺れて気分が悪かったり、屈辱を味わう可能性も高いが、抑圧した欲望に思わぬ反撃をくらうよりはマシである。

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