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2006.04.28

意外な話

意外な事実というものがある。
知らないなら知らないで良いかもしれないが、かなりのインパクトのある事実で、しかもかなりの月日が経過した後に明らかになるといったものは面白い。
例えば、1984年のロサンゼルス五輪女子体操で優勝したメアリー・レットンは、足首の怪我で大会二日前まで歩行すら困難だったとかいうものである。

こういうのも面白いかもしれない。
13年ほど前、当時大人気であったセーラームーンの映画「劇場版美少女戦士セーラームーンR」が公開された。
私の知っている方は、母娘で映画館に行き、クライマックスシーンでは両方共スクリーンに釘付けになり一緒にうるうるしていたらしい(笑)。
クライマックスシーンとは、巨大隕石の上で戦い終え、力を使い果たしたセーラームーンと仲間の4人のセーラー戦士達、そしてタキシード仮面が、隕石の欠片に乗り、地球に戻ろうとするところである。大気圏に突入し、砕け散ろうとする隕石をセーラームーンが命と引き換えに聖石「幻の銀水晶」のパワーを解放し、他の戦士も力を振り絞って神秘パワーを結集することで持ちこたえようとする。迫力満点のシーンは子供たちやお母さんを激しく緊張させたことであろう。
問題は、この時流れていた歌である。この映画のために特別に作られた「Moon Revenge」だ。興奮のシーンに相応しい音楽であったが、おそらく、誰も歌詞に注意しなかったと思う。しかし、これがおよそ子供向け映画とは思えない恐ろしい歌だった。
作詞は冬杜花代子さん。中森明菜さんの「タンゴ・ノアール」の詩でも有名な素晴らしい作詞家である。冬杜さんは、「セーラームーンR」のRの意味が分からず、原作者の武内直子さんに尋ねようとした(原作ではセーラームーンRというシリーズはない)。しかし、敢えて思いとどまり、Revengeという言葉を自分で当てはめた。後に流行語になる「リベンジ」つまり復讐である。Rとは、本当は、ロマンスとかリターンという意味らしい。
この「Moon Revenge」という歌には「宿命の愛は、逃げても追いかけても、死んですら終わらない。なぜならそれが月の復讐だから」というのがテーマで、美しくも恐ろしい詩でできている。
あのシーンでこんな恐ろしい歌が流れていたとは誰も気付くまい。
そして・・・
幻の銀水晶の力を使ったことで滅びたセーラームーンに衛(まもる)の「宇宙人の」幼友達フィオレから「生命の水」が与えられ、命を吹き返すが、その刹那、背景に流れた歌の詩が「It's Moon Revenge」であった。ここでセーラームーンが再び生命を得、また宿命の愛の運命の中に引き戻される。それが月の復讐だ。思わずぞっとする。

だが思う。当時劇場にいた子供達はこの歌を認識しなかっただろう。しかし、彼女達の無意識ははっきりと憶えている。それが彼女達にどのような影響を与えるだろう。
当時7つとしたら、今年あたり成人になるのだが・・・。

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