« 自殺の本当の原因 | Main | 「成功法則」が商売になる訳 »

2006.01.15

芸術家は公認の嘘つき

誰かが「芸術家は公認の嘘つき」と言ったが、うまいことを言うと思った。
宗教家も同じである。
今でも米国では、裁判や政治の重要な宣誓や何かで聖書を本当に持ってきて「聖書に誓って」とか言うのでしょう?
で、その聖書って、海が割れたとか、大量のパンが空中から出てきたとか、死人が蘇ったとかの与太話が載ってるものでしょう?
芸術家も、羽の生えた天使とか、天界の神々を荘厳に描き、宗教の片棒を担いだわけだ。
こんな大嘘を語り、描き、非難されない者達を「公認の大嘘つき」と言わずしてなんと言えるだろう?

だが、ただの嘘つきではなく、「公認の」嘘つきであるということが大事なのだ。
なぜなら、人類は確かに宗教や芸術を必要としたのだ。
宗教や芸術がなければ、民衆は無力感で自殺していたはずだ。しかし、「神に愛される自己」「天国を約束された自己」という虚構のセルフイメージを作り上げることで自殺を免れたのだ。

例えば、肖像画といっても、必ずしも完全な写実ではない。実物より荘厳に輝かしくノーブルに描くものだ。これにより、モデルのセルフイメージを高めるところに肖像画の1つの価値がある。
シューレリスム(超現実主義)絵画は人々の幻想を抱く想像力を高め、やはり偽りの自己の構築に役立ってきた。

だがいまや、宗教や芸術の嘘臭さを知的な部類の人類は気付いてしまっている。新しいセルフイメージ向上の方法をそれぞれが見つけないと、人類は生きる気力を失くす可能性がある。
ロックやスポーツのスターは現役時代は良いが、人々の注目を集められなくなった時はより危なく、宗教に走る者が多いこともうなずける。

|

« 自殺の本当の原因 | Main | 「成功法則」が商売になる訳 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 芸術家は公認の嘘つき:

« 自殺の本当の原因 | Main | 「成功法則」が商売になる訳 »