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2005.12.04

芸術は本当に爆発だ(その1)

岡本太郎は「芸術は爆発だ」と言った。
そして、私は、芸術は宗教の下僕として始まったと書いた。宗教も根源的な目的は爆発であった。

岡本太郎の言葉は誤解されている。
そこで、まずは、岡本太郎自身の解説を見よう。
「歓喜」(ニ玄社)の6ページにこう書かれてる。

音もなく、おどろおどろしい残骸もなく、
ぱーっと宇宙に放射する。
無償、無目的に。色でない色。形でない形で。
全生命が瞬間にひらききることが爆発なのだ。

おそらく、何度読んでも分からないと思う。芸術の「専門家」を名乗る者にも説明できないであろう。
もちろん、理屈で説明できないという点はある。
しかし、おそよ天才作家と言われた文豪・・・ドストエフスキー、エリオット、ブレイク、ロレンス、イェイツ、夏目漱石・・・らの作品には度々登場する瞬間でもある。

あえて科学的なものから探すなら、エイブラハム・マスローのpeak experienceである。
これは心理学用語として「至高体験」と訳されている。しかし、英文学者の中村保男氏は、この訳はある意味誤訳という。そのまま「絶頂体験」と訳すのが正しいという。そして、彼は宗教臭を避けるという意味でも「絶頂体験」を採用している。
(「フランケンシュタインの城」コリン・ウィルソン著・平河出版の解説より)
しかし、その宗教すら、本来の目的はこれだったと思う。

芸術は至高体験、あるいは、芸術は絶頂体験である。
そして、根源的には、宗教は絶頂体験であり、宗教は至高体験である。

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Comments

>岡本太郎の言葉は誤解されている。
誤解されるような言い方をしてると思う。彼らは絵を描くのは専門だが、言葉を操るのはかなり怪しい。言葉だけで理解しようとすると本人の意図とは違ったところに着地するように思う。
池田満寿夫さんとはほんの少し仕事上の関係があったけど、言葉とは違う1人の人間。。
芸術とは、、と1つのくくりで語るのは危険だと思う。多種多様な感情、思想の集合体であり、生きた感情の記録なのかもしれない。産みだされた後、別の誰かが別の思いを込めたらその瞬間から別のなにかに変わることもあるだろう。。
なんて思ったりする、ぷーたろーでした。

Posted by: ぱたさん | 2005.12.06 at 06:29 AM

岡本太郎は大変に知的で、文章も苦手ではなかったと思うのですが、パッションを帯びた内容だと、どうも叙情的になり過ぎるようなところはあると思っていました。
池田満寿夫さんは、本で読む限りはとてもナイス・ガイで好感が持てます。また、絵画そのものに関しては、非常に理詰めに語ることもよくあったように思います。
その複雑な芸術ですが、岡本太郎の言うように、「なんでもないもの」というふうに扱い語りたいものと思っております。

Posted by: Kay | 2005.12.06 at 06:59 PM

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