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2005.10.29

文章からのイメージ

詩や文章から視覚的シメージが広がることはもちろんあるだろう。当然、同じ詩でも浮かぶものは人によって様々であり、極端に違うこともある。違ってはいても、精神の根源部分から何かを引き出すのが優れた作品だろうか?
アンデルセンの「絵のない絵本」は画家に素晴らしいインスピレーションを与えるものらしく、数多くの「絵のある」「絵のない絵本」が作られた。確かに、読んでいると情景が鮮やかに浮かぶような気がする。
当然、海外文学は翻訳で読むしかない場合が多いので、翻訳者の手腕の重要さも問われるのだと思う。森鴎外が翻訳したアンデルセンの「即興詩人」は名訳の誉れ高いが、私にはさっぱり分からなかったのだが・・・。
個人的には、最も美しいイメージが浮かぶのはアイルランドのW.B.イェイツだ。特に「まだらの鳥」という、イェイツの自伝的小説の、海の上の中空に浮かぶ精霊の少女や、絶世の美少女マーガレットの描写は凄かった。イェイツは父親が肖像画家で、自らも元々は画家を目指していたらしい。だからこそか、かえって直接的な視覚描写を避けているようにも思えるのだが、ある意味、日本の和歌や俳句が、なるべく言わないで読む者に想像させるようなものだろうか?

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